速弾きの練習方法(ウォーミングアップや初心者にも有効)を解説する。(最小単位のim)

PR〈景品表示法に基づく表記〉

指弾きでスケールとアルペジオ、どちらを弾くにしても、
最小単位の人差し指(i)と中指(m)や薬指(a)が速く動かなければ弾けません。

2つの音をimでテンポ100でしか弾けない人が、
4つの音があるアルペジオやスケールをテンポ200で弾けるはずがないのです。

連続して速弾きを行うためには、
小さい単位の音(2、3、4)の弾ける限界の速さを突き詰めるべき
つまり、基礎的な技術としてしっかりと磨いておくべきです。

以前、速弾きの練習方法に関する記事を投稿しました。
クラシックギターの速弾き(imの速度)の練習方法を考える。 – クラシックギターの世界
この記事では色々な練習パターンを書いていますが、
今回の記事は最小単位の練習をより細かく解説します。

この記事は、新井伴典先生に教わった内容がベースになっております。

この記事でわかること

2音のim、miから練習する

「im」と「mi」の2パターンで上記の音を弾きます。

その際、「2音の間を限りなく短くする」ことに注意します。
2音だけ、できる限り速く弾く(超短距離走)ということです。
また、音の粒を揃えて弾くようにしましょう。

今までやったことが無い方は、思ったよりもできないのではないでしょうか。
また、久しぶりにこういった練習をやってみると、前よりもできなくなっている方もいるでしょう。
弾けないことに気がついたということは「今よりもっと上手くなれる」ということです。

恐らく、2パターンのうちどちらかが苦手な人が多いのではないでしょうか。

弾けない場合は

「音の粒を揃えて弾くように」と書きましたが、そもそも弾けなければ話になりません。
とりあえず弾けるようになるために、あえて音の粒を揃えずに弾きます。

1音目(前の音)を弱くして弾いてみましょう。

そうすると、1音目の弦を弾く抵抗が小さくなる分、速やかに2音目を出しやすくなります。

チェックポイント

練習時に心がけるべき点は以下の通りです。

  • 1音目は、完全にプランティングして静止した状態から音を出し始める。
  • 2音目は、弾く指を空中の弦に近い位置で待機させる。
    (力んでしまう程近づける必要はありません)
  • 指先の感覚を感じる。(僅かなプランティング)
  • 音を耳で聴く。

音を耳で聴く際は、実音(音程のある音)が立ち上がる前の、アタック音を聴き、
アタック音が鳴った時点ですぐに2音目を弾くようにしましょう。
物理的に、実音とアタック音がどう並んでいるかは分かりません!が、
そういった感覚で弾くと良いでしょう。

逆の言い方をすると、1音目のアタック音を2音目のプランティングで消してしまってはいけません。

3音のimi、mimの練習

 

2音のパターンがある程度できるようになったら、3音のパターンを練習します。

「imi」と「mim」の2パターンで上記の音を弾きます。
2音と同じく、「3音の間を限りなく短くする」ことに注意します。

弾けない場合は

この場合に関しても、弾けない場合は「1+2」若しくは「2+1」に分割して弾いてみると良いでしょう。
本来は音の粒と各音の感覚を揃えて弾けるべきですが、まずは不揃いでも「弾ける」と自信を持つべきと思います。

分割した「2」の方に、「im」と「mi」の練習で得意だった方を当てはめます。
「im」「mi」で行った動きをそのままやります。
そして、「1」の方を弱く、素早く弾くことで付け足します。
まずはこの方法によって不格好でも弾けるようになることが重要です。

4音以上のimim~、mimi~の練習

2音、3音の場合と同じですので、説明は省略します。
4音なら「imim」「mimi」のどちらかで練習します。

4音の場合は「1+3」「3+1」に分割して弾くと苦手でも弾けると思うのですが、
4音以上になってくるとただ単に「im」「mi」を繰り返し弾いているような感覚が強まってきます。
誤魔化しが効かなくなってくるわけです。

音数を増やしすぎて処理しきれなくなってきたなと思った時点で、
また小さい単位での音に戻って苦手な箇所を練習するべきです。

苦手なパターン

私の場合は、
「im」と「mi」なら「im」が苦手、
「imi」と「mim」なら「mim」が苦手です。

「mimimimimimi~」と連続して弾くと「mi」の間が短くなってしまいます。

誰にアンケートは取っていませんが、
これは普通のことなのではと思います。

「i」に比べて、「m」は隣り合っている指が多く、
動かしにくい「a」や「ch」が「m」の動きを邪魔するでしょう。
「i」の後に動かしにくい「m」を弾いたら、そこで間は空きやすいです。

「imi」と「mim」の場合は、
曲の中でアルペジオとして登場するケースが「imi」の方が圧倒的に多いのです。
そう考えると、使う頻度の低い「mim」の動きが遅いのは当然のことと思います。

この苦手について、新しい練習を思いつきましたので、
また次の記事でそれを書きたいと思います。
M.カルカッシのエチュード7番(Op.60-7)の使い方を考える。 – クラシックギターの世界

(追記)
この記事で紹介した「得意なパターン」が有効な理由は下記の記事に書いています。
速弾きへのアプローチとして「アルペジオ感覚」の利用を考える。

今回の記事は以上となります。

最後までご覧頂き、誠に有難うございました。

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この記事でわかること