演奏技術

センスがない人が「できない」に陥るパターンをまとめる。

私はクラシックギターを10年以上弾いています。
それでも、出来ないことが多いです。

私のようなセンスがない人が、どうして「できない」のかをまとめます。
記事の内容は筆者の例で考えていますが、当てはまる人は多いのではと思います。

何年かかってもできない!

指導・コーチングの場面で、
「慣れたら出来るようになりますよ」
「時間がかかっても、何年後かに出来るようになれば良い」
といった言い方を良く聞きます。
(生きるのに必須ではない、楽器演奏の場合は特にそうです)

少しずつ順応していく方に対しては、こういった指導は間違っていません。
しかし、私の場合はセンスがないため、この言い方は当てはまりません。

筆者は、コツを掴めば出来るようになるのですが、コツを掴むまではずっと出来ないままです。
「コツを掴む」作業において必要なのは「考えること」であって、「時間をかけて練習する」ことではありません。
10年以上ギターを弾いてきたので、私の場合は「時間をかける」段階はとっくに終わっています。

出来ないパターン「力む」

私のようにセンスがない人が陥っているパターンが「力む」ことです。

新しい技術を習得する段階で力んでしまうのは、仕方がないことかもしれません。
この場合は、動きに慣れることでだんだんと力みは消えていきます。

センスがない人は適切な努力が下手なので、「何かしなければ」と思い込んで力んでしまうことが多いです。

力むと良い結果は得られない

ギターなどの楽器、発声等では、力むことで響きを止めてしまいます。
身体に負担がかかって怪我をすることもあります。
速弾きもしにくくなります。

センスがある人は力みの有無による響きの違いを聴き取るため、自然に脱力できるでしょう。

力みはスポーツにおいてもNG?

私は過去にテニスをしていたのですが、テニスにおいても力みはNGと思います。
テニスの場合は「強い球を打とうとするとき」「打つ際にラケットの角度を調整するとき」に力みやすいです。
この2つはギター演奏で力む理由と全く同じだと思います。

テニスの場合は、重さのあるラケットとボールが接触して、相互にエネルギーの受け渡しがあり、運動の方向や速度が変わります。
物理の力積の話です。
テニスの運動における力積の項は、「質量(ラケットやボールの重さ)×速度」により決まります。

力を入れると、計算上はラケットが実際の質量よりも重くなりますが、スイングスピードは落ちてしまいます。
(分かりやすさ優先で、乱暴な表現にしています)
力むことによるスイングスピードの低下の影響が大きいため、良い結果が得られません。
頑張っている割には、威力・スピードのある珠が飛ばないという状況になります。

野球をしている弟にも、脱力の話を聞きました。
プロ野球選手が、試合でフォアボール寸前の状況になり、脱力してど真ん中に投げたところ、威力・速度のあるボールを投げることが出来たそうです。
余談ですが、昔は前腕をムチのようにしならせる投球フォームが良いとされてきましたが、やり投げの投球方法が注目されているようです。
ボールにより長い時間、力を伝え続けることが出来、肘の故障も少ないとのこと。

話がだいぶ逸れましたが、どの種目でも余計な力みはよろしくないというのが結論です。

出来ないパターン「結果と無関係な工夫をする」

センスがある人は正しい結果に向かって真っ直ぐに努力することが出来ますが、そうでない人は検討違いな行動・努力をしてしまいます。

本来は、実験として新しいことに挑戦してみて、意味がなければやめれば良いです。
センスがない人はその判断が出来ないため、結果と無関係な工夫を続けてしまいます。
ギターの場合は、音に無関係もしくは有害な動きな多いということです。

私は何かを頑張ってやろうとすると「何かしなければ」と思う性質なので、不要な動きを沢山してしまいます。
ギターは長年の学習でマシになってきましたが、新たに何かを学ぶ際は無駄なアクションの多さにうんざりします。

出来ないパターン「重要でないパラメータを優先している」

最後に陥りやすいパターンが「重要でないパラメータを優先してしまっている」状況です。
何らかの思い込みで、不必要なルールを守っているということです。
これは思い込みを解かないと直りません。

とある会社で部下が失敗して、それに対して注意するとします。
その失敗が「単純にやり方を分かっていなかった・忘れていた」であれば、注意は簡潔な方が良いでしょう。
ただし、もし部下が「何か理由があって失敗した方法を行った」のであれば、正しい方法を行う理由をきちんと説明する必要があります。
根拠があり、信念を持ってやっていた行動は、表面的な注意では直りません。

ギター演奏においても、思い込みによって誤った技術で弾き続けていることがあります。
特に初心者のうちは手応えを求めて自ら「力み」を求めていくことが多い(私が多かった)です。

ギターではなく発声の話ですが、この記事を書いている日にあった例です。
「ら行」の滑舌が悪いと思い、理由を考えたところ、英語の「R」の舌の使い方と混同していました。
これも理由があるミスの一種と思います。

人の身体は一定を保とうとする性質(恒常性[ホメオスタシス])がありますが、楽器演奏のスキルについてもそれは同様かもしれません。
練習量、能力、技術に対する思い込みを塗り替えていかなければ、上達は難しそうです。

今回の記事は以上となります。
最後までご覧いただき、誠に有難うございました。

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