8月24日(土)、テープ審査を通過していたので全日本アマチュアギターコンクールに参加致しました。
私はテープ審査で頻繁に落ちており、実際に会場で演奏するのは今回が2度目でした。
結果はタイトルの通り3位でした。
当日の流れや所感を書きますので、参加を検討している方の参考になればと思います。
(毎年同じ進行でないかもしれませんので、ご注意下さい)
コンクールの場所
会場は三鷹市芸術文化センターで、三鷹駅から南、1.5kmのところにあります。
コンクール当日!
10:00 受付開始
私は10時ぴったりに着きましたが、既に15人位の人が受付待ちをしていました。
こちら、受付の横に賞品が並んでおりました。
受付後はホールの観客席で待機しており、その間は音を出して練習することも可能でした。
とはいえ、11時の抽選までの短い時間ですので、私はホールでの音の通り方をメインに確認していました。
使用する楽器は、前日に手持ちの楽器を3本弾き比べまして、音量と音質、プレイアビリティを考えてチョイスしました。
そのため「しっかりと音が通る」ということを客席側で確認出来たときは安心しました。
(人前で使用するのがそもそも初めての楽器でした)
11:00 演奏順を決める抽選
11時前には参加者も全員揃い、演奏順を決める抽選(くじ引き)を行いました。
全員で50名が出場予定のところ、1名欠場で参加は49名の中、私は36番でした。
予選を通るか自信が無かったので、やや遅い順番には安心したのですが、本選の準備を考えるともう少し早い方が良かったと後で気が付きます。
演奏順はくじで決めるので、どうしようもないのですが。
控室へ
アマチュアギターコンクールは、控室がとても良い環境でした。
それほど混雑しない中で練習することが出来ます。
写真を取り忘れましたのが、来年また行った際に撮るでしょう。
控室で少しでも良い練習場所を確保したい、と思うかもしれませんが、演奏順の抽選の後に控室入りしますので、早く会場に来ても意味はありません。
控室自体は十分広いので、特にストレスはないです。
私は演奏順の25~50番の方が入る控室でしたので、最も人数が多く広い部屋でした。
控室に荷物を置いたあとは、応援に来ていた知人と近場のガストで昼食をすませました。
駅から1.5km地点ですので、昼食の選択肢はあまりありません。
会場の中にも食事出来るレストランがあります。
13:00 開演
開会の挨拶が行われ、最終予選が始まりました。
自分の演奏順は結構遅いと思っていたのですが、課題曲のエンデチャオレムスは繰り返し無しで弾くと演奏時間1分程度で終わってしまうので、あっという間に時間が過ぎていきます。
控室での練習は以下の内容に気をつけて練習を行っておりました。
- 実際に演奏するテンポでの練習
急に自分の番になっても良いように数回に1度は本番を想定したテンポで弾きました。
ごく普通の練習です。 - ゆっくり弾くことによる動作の点検
左手の腕の使い方(腕を使ってポジション移動や回転をする運指を使っていた)
オレムスでの速い動きの記憶が団子にならないようにバラして確認
- イヤーマフをつけてピアニッシモで指先の感覚に集中する
本番の3日前にイヤーマフを買っていました。
それにより、自分の音に集中して弱音で練習できました。 - 最低限やらなければならない音楽表現の確認
これだけは伝えたい、という表現だけをチェックしました。
器用でないので、直前にあまり詰め込むことは出来ません。
いざ、最終予選へ
上記の練習を何回か繰り返したので、本番ではしこたま指が震えながらも大きなミスなく弾き終わることが出来ました。
約1分は本当にあっという間です。
2箇所、音が出切っていない箇所があったと思うのですが、気付かれないレベルだったようです。
アマチュアギターコンクールの会場である三鷹市芸術文化センターの「風のホール」は音が良く響くので、私の音は大きすぎる傾向にありました。
ですので、本番前のピアニッシモによる練習(イヤーマフ使用)がかなり効果的だったと思います。
お客さんは予選の開始直後に比べてかなり増えていました。
この後、予選が終わったあとに本選まではしばらく時間があるだろうと思いこんで知人と話し込んでしまいました。
最終予選は15:30位に終了しました。
16:00 前回優勝者の演奏
16:00から前回優勝者の伊倉さんの演奏があり、素晴らしい内容でした。
他のコンクールでも演奏をお聴きしたことがありまして、明確な表現とそれを実現する安定感がありました。
演奏は人柄が滲み出るもので、お仕事も良く出来る方なのだろうと思って聴いていました。
(後のトークショーの中で現在は定年退職しているとのことでした)
私に足りない要素を長所として持っているような気がして、羨ましくなりました。
16:30 予選通過者の発表
16:30頃、最終予選の結果発表がありました。
これに通ると、本選で自由曲が弾けます。
ドキドキでしたが、名前が呼ばれホッとしました。
その後は本選の演奏順を決める抽選がありました。
何名かは自分の順番で返事をして名前を答えたとき、舞台が響きすぎて司会の方が名前を聞き取れませんでした。
「風のホール」の響きの良さがそんなところからも感じ取れました。
17:00 本選開始
17:00頃から本選が開始しました。
準備時間が20分しかなかったので、若干パニックになりました。
ここでの練習は、本番の3日前に購入していたイヤーマフを再度使用することで少しは落ち着いて行うことが出来ました。
この20分間の練習では本当に焦っていたので、それまで普通に弾いていた筈の運指がまばらにしか出てきませんでした。
私の演奏順は2番でしたので、1番の方が発表する際は舞台袖で待機します。
ですので、1番の方と同じ位準備時間がありませんでした。(言い訳)
そういったケースを想定していなかったのが今回の大きな反省点です。
また、会場である「風のホール」は舞台袖とステージが完全に壁で仕切られています。
そのため、ステージ上の音は生音でなくモニターから聴こえてきます。
コンクールあるあるだと思うのですが、こういったモニターの音は小さなミスの音をほとんど拾わないのです。
私はかなり焦った状態の中、演奏順1番の知人の演奏を聴いていました。
1番の方は「落ちたと思って全然練習していない」と言っていたのですが、モニターの音では「滑らか、完璧、全く緊張していない」ように聴こえ、未熟な私は更に焦りました。
いざ、本選へ
自分の演奏では、最終予選と同じようにかなり指が震えました。
半月前にネット配信で観直した「四月は君の嘘」も多少は心の支えになったと思います。
本番前に確認しきれなかった部分はボロボロでしたし、ミスによるアドリブのような箇所もあったのですが、演奏で伝えたいことだけは忘れないようにしました。
「最後の和音の音量バランスをミスった!」と思いながら舞台袖に戻ると、演奏順3番の方に良いね!的ジェスチャーを頂きました。
しかし、気が動転していて「慰められているのか、おちょくられているのか」が分かりませんでした。
(舞台袖のモニターではミスが分からないんです)
3番の方の演奏は聴いたことが無かったので、帰らずにあえて舞台袖に残って聴かせて頂きました。
表現が深く、迫力やメリハリが大変素晴らしかったです。
この方が1位でした。
一緒に演奏を聴いていた演奏順4番の知人はとても落ち着いていて「3番の人、凄いね!」と頻繁に私に話しかけておりました。
この方が2位でした。
前半5人の演奏が終わった後の休憩で客席に戻りました。
自意識過剰かもしれませんが「この人は上位ではなさそうだから話しかけにくい」という空気を周囲から感じました。
18:30頃、全ての演奏が終了しました。
18:45 トークショー
休憩があり、前回優勝者と本選参加者のトークショーが18:45頃開始しました。
このトークショーもアマチュアギターコンクールの魅力のひとつで「徹子の部屋」を思わせる松本さんの司会が私は大好きです。(ディスってません)
前回優勝者の伊倉さんはインタビューに対し「2時間のレパートリーを持っている」と答えていて、見習わなくてはと思いました。
私は、質問コーナーで「表彰式の壇上にいるときはどこを見たら良いですか」と聴きたかったのですが、間違いなくスベるのでやめました。
19:10 審査結果の発表、表彰、閉会
トークショーの後、本選の審査結果の発表がありました。
結果はこちらです。
(全員の写真に愛を感じる気がして、カメラマンって凄いと思います)
第20回アマチュアギターコンクール審査結果
私は既に「来年こそは頑張ろう」と思っていたので、何とか3位を頂けて大変嬉しい限りでした。
その後、賞品の授与がありました。
沢山の賞品が手渡されていて、あまりの多さに危うく滑り落ちそうになる場面もあり、それが和やかな笑いになってとても良い雰囲気だったと思います。
以下が3位の賞品です。(疲労困憊の帰宅直後のため、乱雑ですみません)
後で知人が撮ってくれた表彰の動画を見たのですが、個人的に「もっとゆっくりお辞儀しよう」と思いました。
(自分のお辞儀を見て「荘村清志先生に失礼やぞ!ペコついてんじゃねーぞ!」と言いたくなりました)
審査員の講評の後、表彰式は19:40頃終了しました。
アマコンとは
アマチュアギターコンクールは、「これが1年間を通じて最大のイベント」という方も多いです。
参加者はコンクールの名前にあるとおりアマチュアのギター弾きでして、このコンクールに1年の練習の成果をぶつけています。
そのため「ギター版、夏の甲子園」という呼び方は言い得て妙だと思います。
過去のアマコンでお会いした方や、ギター合宿で一緒になった方も参加されていて、それぞれに努力の跡をはっきりと見ることが出来ました。(個性がある演奏は決して忘れません)
結果発表後の講評でもありましたが、テープ審査を含めて100名近くが応募し、自由曲はたった10名しか演奏出来ません。
だからこそ、重みや価値があり、沢山の思いが交差するイベントだと思いました。
また、審査員やスタッフの皆様はこのイベントのために多大な労力を割いており「全力で楽しむこと」が参加者として出来る最大の感謝の表し方だと思います。
「またあのステージで弾きたい」と思わずにはいられないコンクールでした。
今回の記事は以上となります。
今回、演奏が良くなかったことは自分自信が分かっていたので、結果が発表される前のトークショーでも「来年はもっと良い演奏をします」と伝えました。
出来る限りの準備をするつもりですので、来年は(も)三鷹でお会いしましょう!
(テープ審査が怖いです)
最後までご覧頂き、誠に有難うございました。