セゴビアトーンの正体とタッチの方法10選を解説する。

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アンドレス・セゴビア

私はギターから豊かな音を引き出すタッチを見つけるべく、長らく研究を続けています。

私が体験した話です。
ステージ演奏に向けて私が長時間練習して「弾き潰した」状態のギターを、友人が弾いて10分もかからずに新品の弦を張った以上の状態まで復活させたのを目の当たりにしました。

良いタッチを目撃して以降、ギター演奏をもっとも劇的に改善するのは右手のタッチであると確信しています。

タッチの良い友人は、セゴビアの弟子やその流れを組む先生に習った期間があり、私が聴く限りセゴビアトーンに類する音を使っています。(この音を身に付けたのは、セゴビア風のフォームをやめた後とのこと)

以下の「発声に関するブログ記事」を読んだところ、私が「良いタッチ」に関しておぼろげに感じたことがはっきりと言語化されていました。

今回の記事は、「発声のブログ記事」で書かれている内容を材料にしてセゴビアトーンを解説します。

私が考えるセゴビアトーンを出すために必要な方法のリストは以下のとおりです。

  • 指は弦を避けない
  • 腕の重みをうまく使う
  • 爪に抵抗(引っかかり)がない
  • 温度・湿度を適正に保つ
  • 脱力する
  • 右手の三角形の空間を作る
  • プランティングする(必須ではない)
  • 弦が古すぎない
  • 指は手の付け根から動かす
  • 特別な動きはしない

今回の記事も、あくまで私個人の意見です。
私はセゴビアの演奏を生で聴いたことがありません。

間違いがありましたら、お問い合わせよりご連絡下さい。

この記事でわかること

セゴビアトーンは「クラシック」でなく「ポップス」の発声に近い

発声に関する記事を読んで気が付きましたが、セゴビアトーンは「クラシック」ではなく「ポップス」の発声方法に近い音です。

完全な「ポップス」寄りとは言えませんが、「クラシック」の発声とは遠い音だと感じます。
ナルシソ・イエペスのような音が「クラシック」寄りと捉えています。

発声のブログ記事から抜粋した「クラシックとポップスの発声の違い」は以下のとおりです。

スクロールできます
アンドレス・セゴビア
ポップスの発声
yepes
クラシックの発声
発声時の
マイクの有無
マイクありマイクなし
音の焦点マイク空間・壁
求められる音口元(ギター)で
音質が良い
空間(遠く)で
響く
マイクの音の乗りマイクで良く拾うマイクで拾いにくい
(綺麗に拾えない)
倍音の質息やノイズのある倍音
(非整数次倍音)
「声の芯」のような成分
(整数次倍音)
イメージする
ギタリスト
セゴビアイエペス

上の表の区分をセゴビアやイエペスに当てはめるのは、かなり乱暴な区分なのですが、私の経験上は納得感があります。

セゴビアはギターをホールで弾く楽器として取り扱いましたが、セゴビアの生演奏を聴いた方の感想を聴くと「音が特別大きい」という訳ではないようです。
セゴビアのルーツとして、ギターが本来持っている「手元での音の美しさ」が染み付いていたのではと予想しています。

私が「タッチが良い友人」の音を聴いた際も、表面板(楽器本体)に音を引っかけて、ギター本体で豊かな音を出す感覚でした。
強い芯がありますが、音を遠くへ飛ばすような印象はありません。

セゴビアの音も芯がありますが、イエペスの音が持つ芯とは違った成分です。セゴビアトーンの音の芯は、倍音に含まれている音の種類が多く感じます。

以下にセゴビアの音色に対する竹内太郎氏の文章を引用します。

セゴビアの音色には子音が豊富です。セゴビアがその前半生に弾いていたのはガット弦ですが、変化に富む音色はそんなところに根源があるのかもしれませんね。

現代ギター、竹内太郎氏の記事より引用

遠達性を求めると「クラシック」の発声、イエペス系の音になる

ギターの音やタッチは遠達性があるべきだと良く言われます。

遠達性を重視したタッチは、イエペスのような鋭くはっきりとした音になります。
つまり、「セゴビアトーン」とは全く別物です。

私はギターを始めた頃に「遠達性がある=良いタッチ」というネットの記事を読んで、10年以上信じて実践してきました。

私のタッチは、音にかなり遠達性があるようで、ホールで高い評価を受けます。
その一方で、録音した自分の音が好きではありません。

この「広い空間での音>録音した音」という図式も、「クラシック」の発声の特徴に完全に当てはまります。

発声のブログ記事には「ポップスとクラシックの歌の指導方法や常識は正解の道が一致しない」と書かれています。
これと同じく「イエペスのような遠達性のあるタッチ」と「セゴビアトーンのタッチ」も、音の出し方が全く異なります。

両方のタッチが使えるなら、それは音色の幅になります。
しかし、私自身は遠達性のある音を要求するように耳が育ってしまったことのデメリットを感じています。

ギターを鳴らすにはセゴビアのタッチが有利かもしれない

私はギターを鳴らすには「セゴビアのタッチ・ポップスの発声」が重要ではないかと考えています。

「遠達性のあるタッチ」が不利な訳ではないのですが、「セゴビアトーン」の方が有利と感じる材料が多い状況です。

セゴビアトーンのタッチなら、少なくとも「弾き潰す」ことはない

手元での豊かな音を優先する「セゴビアトーンのタッチ」は、遠くへ飛ばすタッチに比べてより種類の多い倍音が鳴っているように聴こえます。

感覚的な表現になりますが、鳴っている音の種類が多いことで、表面板もより広い面積に分散して振動しているイメージです。

楽器全体が鳴ることで、弾き潰れることはなくなり、むしろ弾けば弾くほど楽器が鳴るようになります。(弾いていて楽器がへたっていくのは異常な状態とのことです)

下記のような悪条件からでも楽器をある程度は鳴らせるので、良いタッチは非常に重要です。

  • 気温・湿度の条件が悪い
  • 既に楽器がへたっている
  • 弦が古い(半年以上経っている)

遠達性のあるイエペスのようなタッチにも、正しい方法があるのでは?

音を遠くへ飛ばす「イエペスのタッチ・クラシックの発声」は、どうしても力んでしまうことが多いと感じます。

力んで音をしっかりと出そうとし続けると、私はギターを弾き潰してしまうことがありました。表面板も局所的にしか振動していないイメージです。

これは「大きな声を出そうとして喉を潰す」のと全く同じ状態です。
遠達性があり、手元ではあまり大きく聴こえないので、より大きな音を出そうとしていたかもしれません。

ただし、音を遠くへ飛ばすイエペスのようなタッチが悪いとは私は考えていません。

「クラシックの発声」と同じように「遠達性のあるイエペスのようなタッチ」にも正しい方法が存在するはずです。
あくまで正しい方法を知らずに使った場合に、ギターを弾き潰すリスクが大きいのが「遠達性を求めたタッチ」ではないか、という推定です。

遠達性のあるイエペス系のタッチを使って良い音を出す方を何人か聴いたことがあります。
遠くへ飛ばす音にセゴビアトーンの成分を加えているという印象を受けました。

私が聴いた印象が正しいのなら、「遠達性のある・ない」のどちらのタッチを使うにしてもセゴビアトーンと同じような成分を持たせないと楽器は鳴らないと感じます。

耳で音を聴いて、ギター本体でリッチな音が鳴るように

ギターを豊かに鳴らす場合は、ギター本体(手元)でリッチな音が鳴る感覚が重要です。

「遠くへ明瞭な音を届ける」とは真逆の感覚だと感じています。

1弦を例として、音が表面板やフレットに引っかかって広がるイメージで音を出すと、芯のある音と共に複雑で豊富な成分が付いてきます。

耳で聴いて芯と感じる実音を意図的に太くする必要はありません。「音を遠くへ飛ばすタイプ」の方向性になるためです。

脱力した指の先端の関節がわずかに自然にしなって、その場に指が残るように弾きます。(力で指をその場にねばらせるのとは異なる)

「1弦の音が割れないように指を弦に対して斜めに逃がす」とは全くイメージが違います。割れる・細くなるを恐れずに弾いてかまいません。

豊富な倍音を含むようにギターを鳴らしていると、自然に音は太くなっていきます。

良いタッチで弾くと、2・3弦はハスキーでより太い音になります。(上の1弦の説明とは性質が違います)

低音はファットでブーミーになるのが正解です。
良い低音が出せている場合は、その音色を2・3弦にも応用すると良いと感じています。

セゴビアの録音を聴くと、特徴的な1弦の鳴り方を聴くことができます。
セゴビアの1弦の弾き方・鳴り方が、タッチの良い友人の音と同じだったため、「これって、セゴビアトーンでは?」と気が付いた次第です。

「セゴビアは硬い音を常用した」ようですが、単なる硬い音ではなく、倍音が豊かな芯のある音で楽器を鳴らそうとしていたと考えられます。

余談です。
セゴビアの録音を聴いていて、本人ですらも毎回セゴビアトーンが出せる訳ではないのではと感じます。
もしくは、録音によっては「会場が広い」や「マイクの位置が悪い等で成分が上手く拾えていない」ことも考えられます。

ここで書いた説明は「飛ばない音を出すべき」というわけではなく、「手元・ギター本体で良い音を出そうとした際に得られる成分」が重要ということです。

セゴビアトーンを出すための方法10選

ここから、セゴビアトーンを出すために役立つと感じた方法をまとめます。

もっとも大事なのは「耳で聴いて音を調整する」ことです。
上に書いた「手元で豊かな音」を目指しましょう。
けっきょく私もセゴビアトーンを会得できておらず、以前の「遠くへ飛ばす音」が脳に染み付いてしまっていることが足を引っ張っています。

セゴビアトーンを出す方法の正体は、ちまたで「良いタッチ」と言われる方法と何ら変わりません。

良い音色にならない場合は、きっとどれかが出来ていないはずです。
(もしくは、耳で音を聴けていない)

指は弦を避けない

セゴビアが使っているリッチな硬い音を出すには、「指は弦を避けない」ことが重要です。

結果的に、指は隣の弦のギリギリをかすめます。(1弦を弾いたら、指は2弦の近くを通る)

指が弦を避けないことで、弦が指を避けることになります。
すると、弦がアポヤンドと同じ方向に縦振動し、音色の構成(倍音)が変わります。

これが、「アルアイレでもアポヤンドと同じ音が出る」と言われることの正体です。

「指は弦を避けない」は、力入れて指を無理やりその場に固定することとは全く違います。
指が「自然に」弦を避けるわずかなアクションを、意図的に減らす必要はないです。

和音は腕の重みを使う

和音では腕の重みを使って弦を押すのも良いです。
アポヤンドのように、表面板に対して縦振動させることで音の成分が変化します。

ただし、腕でばかり弾くと、動きがバタつきやすくなります。
早いパッセージではおすすめしません。

弦を縦振動させるためには、「指が弦を避けない」ことだけで充分かもしれません。

爪は抵抗(引っかかり)をなくす

「指が弦を避けない」を達成するためには、爪の抵抗が少ないことが重要です。
爪の形にはとにかくこだわりましょう。

弦に紙やすりを巻きつける方法が良いのですが、サウンドホールに削りカスが入ります。

棒やすりを使って爪を削るのをおすすめします。
生産性のない会議中であっても机の下で爪を削れるので、練習時間が減りません。

「あらゆる角度のタッチ」を想定して爪を削ると、どのタッチでもそこそこ引っかかりができてしまいます。

「常用するタッチ」プラスαの角度を想定して、棒やすりで爪を削ると、そのまま演奏可能な爪が完成します。(断面の仕上げはした方が良いです)

上達すると、多少爪が悪くなっても逃しを作ることで良い音が出せるようです。

温度・湿度を適正に保つ

ギターの鳴りにおいて「温度・湿度」は重要な要素です。

「温度」は人が生活しやすい環境でかまいません。
「湿度」は50%以上が良いと感じています。

私は「割れない湿度なら良いか」と思って湿度40%でギターを弾いていました。
新しい加湿器を導入して湿度50%以上で弾いたところ、音が全く違いました。

湿度は、「弦の古い・新しい」よりも重要な要素だと断言します。

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デメリットは他の加湿器より少し「電気代が高い・音が大きい」ことです。

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脱力する

良い音のためには脱力は必須ではないのですが、セゴビアトーンの方向性で良い音を出すならやはり脱力すべきです。

力が入ると音が硬くなり、「遠達性のある強い音」に変化します。

親指を含めて、全ての指を脱力しましょう。
左手の力が抜けていないと、右手の力も抜けません。(逆も然り)

音色によっては、力を入れて、指を硬めて弾くこともあります。
良いタッチで楽器を鳴る状態にしておくと、指を硬めた際もセゴビアのように音色が変化しやすいです。

右手の「三角形」を作る

クラシックギターを弾く右手の三角形

右手のタッチにおいて「右手の親指と人差し指にスペースを作ると良い」というのは昔から頻繁に言われています。

この理由は「親指の先端の関節が曲がり、指先が弦に追従しやすくなる」からだと考えています。(他にも要素がありそうです)

親指は低音を担当することが多く、「楽器が良く鳴る」状態を作るには「親指でどんな音を出すか」が重要です。

「抵抗なし・力みなし」で太い低音を目指しましょう。

プランティングする

プランティングにより安定させた状態からの方が、音をコントロールしやすいです。

指先のスイートスポットで弦を捉えていない人は、案外多いです。

例えとして、球技であればラケットや手、バットなどが弾かれてボールを捉えそこねたことが分かります。
ギター演奏では、スポーツほどスイートスポットを外した被害がはっきりと現れません。

良い音やセゴビアトーンにプランティングは必須ではありません。
が、プランティングした方が良い音が出しやすいです。

私はプランティング信者ではないのですが、考え抜いた結果、プランティングを使わない理由はないと思います。

プランティングが良い音に不利に働く理由を考えてみました。
プランティングしなかった場合の「良い意味でのタッチの荒れ・弦の縦振動」が楽器を鳴らすということはあるかもしれません。

しかし、この「荒れ・弦の縦振動」は意図的に再現できる要素だと感じます。
偶然に頼らずに、良い音に繋がる要素を狙って作ったほうが良いでしょう。

私はプランティング信者ではないのですが、「プランティングアンチのアンチ」になるぐらいには重要なテクニックと捉えています。

弦は古すぎなければOK

セゴビアトーンを使う友人は、張ってから半年以上経った弦でも良い音を出していました。
一度良いタッチを会得してしまえば、かなり古い弦であっても楽器を鳴らせます。

ただし、これからセゴビアトーンを音を会得したい人は「ある程度弦が新しく、良い音の成分が出やすい」状態で練習した方が良いです。

その方が「求めている音の成分を聴き取り、増幅する」訓練がしやすくなります。
練習頻度にもよりますが、できれば3ヶ月以内、長くて半年以内には弦の張替えを推奨します。

セゴビアトーンの方向性を求める方には、カーボン弦は非推奨です。
1本でもカーボン弦が交じると、楽器全体の音の太さに影響します。
ただし、楽曲の表現においてはカーボン弦にもメリットは多く、「ナイロン弦推し」は私の好みの面もあります。

カーボン弦が含まれていないサバレスの「ニュークリスタル・カンティーガ」は良い弦だと思います。

私は一時期、「サバレスはモダンな弦」だと思って避けていましたが、思い込み・食わず嫌いだったと反省しています。

ハイテンションを選んで弦を太くしても反応が鈍くならず、楽器を鳴らすための成分も多い優秀な弦です。

指は手のひらの付け根から動かす

右手の弾き方の基本として、右手の全ての指は手のひらの付け根から動かします。
親指は手のひらの中にある関節から動かします。

弦を弾く際に手が跳ねすぎる人はこの基本ができていない場合が多いです。

親指の先端の関節(爪の下)を曲げて、握り込んで弾くのもNGです。
この弾き方は遠達性のある硬い音が出ます。

「特別なことは何もしない」も重要

セゴビアトーンを目指すには、常用する音のクオリティを上げることが重要です。

特別な角度や動きのタッチは、特別な音のときだけ使いましょう。
ふつうの音は、ふつうに弾けば良いです。

下記の動きは、「ふつう」ではないです。

  • 抵抗を避けて、指を斜めに抜く
  • 指の第1関節を意図的に反らして弾く(自然に反るのはOK)
  • 意識的に指を振り切る(フォロースルーの動きは自然に)
  • 手をその場に固定する(脱力した分、僅かに動く)

弦に対して指を斜めに抜くと、芯のない音になります。
これは私自身が実験によって体感していますので間違いありません。
ぼやっとした音を狙って出すときには、指を斜めに抜くのはアリです。

指先の反り具合を自然な範囲で調整するのは、良いことだと感じています。
指先を反らせても、音に芯がなくなるわけではないです。
爪の状態が悪くても、指先の反り具合のコントロールで抵抗を逃がす・調整することが可能です。

追記:弾き方は「ふつう」だが、「何もしない」わけではない

上で「特別なことはしない」と書いていますが、耳で音を聴いて右手で音を出すという作業によって「タッチの調整」は発生します。
これは言語化できるほどの動きの変化ではないです。
そのため、弾き方はあくまで「ふつう」です。

私は「タッチがふつうなら、後は爪ぐらいしか工夫できることがないのでは?」と思っていましたが、指の反らせ方や抜き方などの微妙な変化で爪の弦に対する抵抗は変化します。
つまり、「何も調整がないタッチ」はありえないようです。
爪が悪くても、指先の動きで対応は可能です。(ただし、指先を逃がすことが良いわけではない)

私の例ですみませんが、場面ごとにギターの音色が大きく変わることに気付きました。
各状況ごとに何らかの音色の調整が発生しており、それぞれ高確率で発生すると感じています。
私自身に音色を調整している意識はあまりないです。

普段の練習

理想の音色(セゴビアトーン)に大して7割の完成度。
音をよく聴いてタッチに集中すると、ギターの音は良い方向へ変化する。
この条件でのみ、タッチを調整している意識がある。

本番や録音で緊張している

緊張している条件下では、音が硬くなる。
ミスしないことを優先して、音色を正確に聴けていない(調整機能が働いていない)と思われる。
弦の反応も硬く感じるため、弾きにくい。
音色も変わりにくいため、表現の幅も出ない。
力を入れて弾けば遠達性のある音(だけ)は出せる。

ヘッドホンで音を聴いている(リモートレッスン時)

意外だが、ヘッドホンを付けてリモートレッスンを受けた後がギターが最も鳴る状態となる。
ただし、1弦はややささくれだっている。
ヘッドホン経由で音を聴くことで、私が無意識に避けている成分がカットされて聴こえていると思われる。

耳栓をしてギターを弾く

耳栓をしてギターを弾くと、スカスカの音色になる。
本人は耳栓をしていて聴こえないが、キツい音の成分が多く鳴っていると思われる。

上で書いた例をふまえると、1弦の音の出し方にあまり気を使わない方がギターの鳴りには良いのかもしれません。
「ヘッドホンで音を聴いた際に聴こえなくなり、無遠慮に出している音の成分」をヘッドホン無しで出せるようになればタッチは良くなりそうです。

話が遠回りしました。
耳と指先に全集中してギターから良い音を引き出しましょう。
私の例のように、ギターではなく弾く側の都合で狙った音が出ていないことが多いです。

この作業によって「理想を目指した結果、現実に出てくる音」を把握したら、「本来の理想の音」との差を考えることが重要と予想しています。
私を含めたタッチが悪い人は、「本来の理想と異なるものを脳内でお手本にしている」はずです。

セゴビアトーンの正体と方法、まとめ

セゴビアトーンの正体は、倍音が豊富で手元で豊かな音です。
強烈な芯があり、一般的にイメージされる「倍音が豊か」とは印象が異なります。

セゴビアトーンを出したい場合は、遠達性(遠くへ飛ばす)を意識する必要はありません。

下記のリストの要素を守ることでセゴビアトーンを出すことができます。
ただし、リストの内容よりも重要なのは、「豊かな音を出すこと・音色を聴き分ける耳」です。

  • 指は弦を避けない
  • 腕の重みをうまく使う
  • 爪に抵抗(引っかかり)がない
  • 温度・湿度を適正に保つ
  • 脱力する
  • 右手の三角形の空間を作る
  • プランティングする(必須ではない)
  • 弦が古すぎない
  • 指は手の付け根から動かす
  • 特別な動きはしない
注意点「先にギターを鳴らす」

各個人にとっての理想の音が、必ずしもギターを鳴らす音になるわけではないです。
残念ですが。
私の定義では、ギターを鳴らさないタッチは「良い音」ではありません。

場面ごとに出したい音があるかもしれませんが、常用する音はセゴビアトーンの要素を加えて楽器を鳴らしておくべきです。

セゴビアトーンが強要されるように感じるかもしれませんが、楽器がほぐれている方が音色の変化が付きやすく、表現の幅も広がります。

ここまで、偉そうに講釈を垂れましたが、私もまだまだ修行中の身です。
油断するとすぐに以前の音になってしまいます。

セゴビアトーンを会得したわけではないのですが、ここまで言語化したことで「幽霊の正体が分かった」ような安堵感があります。長いトンネルを抜けました。

ここに書いたタッチの方法は、19世紀ギターであっても同じと考えています。
セゴビアはガット弦を使っていたので、当然かもしれません。

セゴビアトーンの方法に関しては、新しい発見があればこの記事に追記します。(これ以上、記事は増やしません)

最後までご覧いただき、誠に有難うございました。

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