筆者がギターを始めたばかりの頃、がむしゃらに練習をして上達していました。
しばらくすると猪突猛進な練習では上達しなくなり、工夫をして練習をするようになりました。
現在は、頭を使った冷静な練習の割合が多くなっています。
ただ、全力を尽くす練習があまり出来ておらず、これではいけないと思い、今回の記事を書いています。
以下の2点が重要です。
- 全力を尽くす(狙った音量・音色を出す、限界の速度に挑戦する等)
- 全力を尽くした状態を可能な限り続ける
全力を尽くす練習の重要性と注意点をまとめます。
日頃から「全力」を出せているかどうか
大人になると、全力で何かをすることが減ります。
例えば、全力で走ることが無くなります。
色々と言い訳をして、全力を出そうとしません。
- 「普段走っていないから」→「その状態での全力を出すべき」
- 「自分のベストな状態を出せないから」→「体力のあった過去を美化して現在から逃げている」
- その他、「怪我をするから」「汗をかくから」「疲れるから」等々
「走る」というのは、「全力を出したかどうか」を判断しやすいです。
楽器の練習では「走る」ことよりは、全力でやったかの判断が容易ではありません。
全力を出していないかもしれないのです。
自分の限界を拡大する
能力は、限界に挑み続けていないと退化してしまいます。
自分にとって居心地の良いレベル(コンフォートゾーン)を超えた努力をしなければ、上達し続けることは出来ません。
楽器演奏においても、年齢がいくつであろうと今の状態でのベストを尽くさなければいけません。
応援やカラオケなどで「喉が枯れる程、大きい声を出した」というのは、やり方は間違っているにせよ全力を尽くした証です。
上達においては「喉が枯れる」位の努力をし続けることが重要です。
怪我・故障を避ける
楽器演奏においては、全力を出したからといって「喉が枯れる」のはNGです。
つまり、「怪我・故障」を避けましょう。
筋肉トレーニングしないこと
楽器練習の際、どこか特定の部位に力が入ってしまうケースがあります。
それは「筋肉トレーニング」をしているのと同じです。
筋肉トレーニングは、狙った特定の部位のみに高い負荷をかけます。
その他のスポーツでは、全身の筋肉を使って大きな力を発揮します。
重量挙げは「全身を使って重いものを持ち上げる」という意味では、特定の部位だけを鍛える筋肉トレーニングと本質が異なります。
楽器の場合は全身の力を使って弾くもので、どこか特定の部位だけの力を使うものではありません。
大事なのは「疲労感」でなく「音」
運動であれば、全力を出し切ると「疲労感や筋肉痛」が残ります。
楽器演奏においては、身体の感覚として全力を尽くしたことを捉えにくいです。
全力を尽くした結果が現れるのは、あくまで「音」です。
楽器を練習して、「腕や肩が疲れた」ことで「頑張った!」と満足感を得るのは間違いです。
「努力しなければ!」と真剣に考えている人程、音ではなく身体の感覚(疲労や痛み)で努力を判断しがちです。
集中にも訓練が必要
自分の限界の能力を発揮するのは、集中していなければ不可能です。
全力を尽くす練習を行っていれば、「集中する力」が磨かれます。
日頃から全力で取り組み、集中する訓練を行うことが重要です。
仕事や作業において「別のことを考える」や「ながら作業をする」のは集中力を衰えさせています。
いざ、本気でやりたいことに向き合った時にも集中できなくなってしまいます。
「練習で全力を尽くす」のまとめ
指の動き等、一部だけに注意を払った練習も大事ですが、動きは本能に任せて音楽にどっぷり浸かる時間も必要だと感じています。
全力で練習しなければ、自分の限界を伸ばすことは出来ません。
ただし、怪我には注意しましょう。
楽器において、肉体の疲労や痛みで「努力」を実感するのは誤りです。
普段からベストを尽くすことで、集中力も磨かれます。
練習を工夫してパターンを増やすのも重要ですが、質が伴わなければ意味が無いと個人的に反省しています。
最後までご覧いただき、誠に有難うございました。