ギターに傷を付けてしまいました。
マイクスタンドのネジを注意して締めていたのですが、マイクスタンドが倒れてしまいました。
それにより、ギターの表面板の端に傷が付いてしまいました。
予想していたのにそれが起きてしまったやるせなさと悲しさを感じます。
私はギターの管理には自信があり、人一倍大切にしていると思います。
しかし、それでも4年に1回位はギターを傷付けてしまっています。
(弾いていて傷を付けることは無いです)
今回は、ギターの傷について書こうと思います。
(割れはまた話が違ってきます)
ギターの傷の修理
当然なのですが、全く元通りに戻すことは出来ないです。
私が知りうる限りでは、傷の対処は2つの方法があります。
以下に書きます。
傷を別の木で埋める
木目や色が良く似た木を使って傷を埋めるという修理方法があります。
私もこの方法を使って傷を埋めてもらったことがあります。
後から埋めているというのがどんなに技術のある製作家が直しても分かってしまいます。
塗装も完全に滑らかにはならないように思います。
これが出来るかどうかは楽器の塗装によっても異なります。
塗装がある状態では埋め木の貼り付けが出来ないので、ウレタン塗装の楽器は手間がかかる 出来ない と思います。
楽器の価格に対して修理費用や手間も釣り合わないかもしれません。
ラッカーの楽器でも工程が多く、見た目に違和感が残ります。
セラック塗装では可能な方法です。
(製作家の皆様、間違っていたら是非指摘願います)
傷の上から塗装する
2つ目の修理方法が傷の上から塗装する方法です。
直接傷を直す訳ではないですが、浅い傷ならこの補修方法が良いのではと思います。
セラック塗装であればほとんど音への影響無しで修理(塗装)することが出来るでしょう。
ラッカーやウレタン塗装でも、物理的には後から塗装出来ると思います。
しかし、塗装が段になったり、厚塗りになって音の抜けが悪くなる可能性もあります。
ギターの表面板は、塗装によって艶が与えられています。
傷によって、色の異なる木目が露出してしまうことで艶が途切れて傷が目立っているのです。
そのため、再塗装によって周辺の色の印象を揃えることで物理的に段差があったとしてもかなり目立ちにくくなると思います。
逆に言いますと、塗装が剥がれていないような程度の傷なら
そのままにしておくのが良いと思います。
見た目が悪くなったら離婚するのか。
残念ながら、見た目でパートナー(ギター)を選んでしまった方は外見が悪くなってしまったら、それが別れの理由になってしまうでしょう。
ヴァイオリンでもチェロでもギターでも、古い楽器は何度も修理されてボロボロの状態のものもあります。
何故そんな楽器を使うかというと、音が良いからであり、それが楽器に最も求められることだからです。
私も、楽器に傷を付けてしまいショックでしたが、
しばらく弾いていてその楽器の音の良さを噛み締めましたし、これからはもっと大事にしてあげようと思い直しました。
(自分で付けてしまった傷です)
まず、購入の時点で「見た目」ではなく「音」が最重要という本質を見失わないようにしたいところです。
楽器と共に生きていく
ギターを購入した際は、あなたにとって凄く高額な商品だったはずです。
「一生」とまではいかないまでも、ずっとその楽器を弾き続けたいと思って購入したのではと思います。
その楽器を選んだ根幹の理由が揺らいでいないのであれば、傷も「楽器と所有者の歴史」と思えば悪いことばかりでないと思います。
(「あのとき傷付けてしまったこともあったね」的な寒い詩が書けそうです)
今回の記事は以上となります。
楽器は飾られるために生まれたわけではないので、使用していれば多かれ少なかれ傷は付くと思います。
楽器によっては何百年と受け継がれていくものもありますので、出来る限り、楽器と真摯に向き合っていきましょう。
私も使用していますが、ギターを置くためのスタンドはしっかりとしたものを使うべきです。
(1度買ってしまえば、死ぬまで使えます)
最後までご覧頂き、誠に有難うございました。