「ギターの左手は極限まで脱力する」理由をまとめる。

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左手の押さえが難しい曲を弾いていました。
しばらく弾いていても思ったように上達が進みません。
(一瞬、年齢を疑ったりもしました。)

上達が滞っていた理由は、左手の脱力不足に原因がありました。
極限まで左手の脱力を追求すべき理由(特に和音やセーハ)をまとめます。

この記事でわかること

弦を押さえる力=腕の重み+腕の力+指の力

左手の弦を押さえる力は以下に分解出来ます。
この3つは、上から順番に力が大きいです。

  • 腕の重み
  • 腕や手の力
  • 指の力

指や腕で大きな力を発生させようとすると、疲れやすく効率が悪いです。
なるべく腕の重みを活用して弾きます。

腕の重みを活用する場合、ネックにぶら下がるという表現は正しくないように思います。
腕の重さの方向を腕の力により変え、指板に乗せていくイメージです。
(演奏時の動きを言葉だけで厳密に表現する意味はないかもしれません)

重さは分散する

体重100kgの方が両足で立った場合に、片足に50kgの力が分散します。
四つん這いになると、各手足にそれぞれ25kgの力がかかります。

これと同じく、特定の指に重さを使いすぎると、他の指で押さえる力が足りなくなります。

指を3~4本使う和音では「音が出ていない指」だけを点検するのではなく、他の指に力がかかり過ぎていないかを確認しましょう。

「腕の力」も「重さ」と同じように各指に分散されます。
(発生源が違うだけです)

指の力も、影響し合う

今度は「指の力」について考えます。

なるべく体重(重さ)を使わないように、今度は両足を床に付いて椅子に座るケースを考えます。
(それでも足の重みはありますが)
片足に力を入れて床を押す(踏む)と、もう片方の足が浮きます。
片足が浮いた時点で、床に力を加えられていません。

演奏中の指の場合でも、どれかの指の力により、他の指の押さえる力を弱めてしまうことになります。

スタンプのように均一に

上記の「重さ」と「指の力」の理屈から考えると、複数の弦を押さえる力は最小限かつ均等であるのが望ましいです。
これを達成するには、指が指板の平面に合わせて揃っていることが理想です。
(着地はバラバラでも、弦の上で安定した際に指が平面上に揃うこと)

動きが最遅の状態で最大の力を発揮

筋肉は動きが遅い方が力は強くなります。

腕相撲は、腕を積極的に動かすと弱くなります。
力が弱い腕を固めて、身体を動かします。

ボルダリングも、握力を使うというよりは指を固定します。
(私は未経験者)

ギターも、弦を押さえるのに適切な状態で指を固定して、ロス無く重みを伝えるのが良いでしょう。
(ギターの場合、それ程大きな力は不要ですが)

指先の感覚が重要

「均一かつ最小限の力で弦押さえる」を達成するには、指先の感覚が重要です。

過剰な力で弦を押さえ続けると、指先の感覚が鈍くなります。
指先の皮も厚くなってしまうでしょう。

長年、演奏時の力みが取れない人は「力む→指の感覚が無くなる→力む→・・」のループから抜け出せなくなっています。

私は納得しないとやらないタイプなので、今回の記事のレベルまで考えてようやく「脱力を徹底する理由」を持てるようになったと感じています。
左手が難しい和音やアルペジオの曲(マイヤーズのカヴァティーナ等)をレパートリーにしておくのも重要だと思います。

最後までご覧頂き、誠に有難うございました。

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