冬場の乾燥によるギターの割れについて。

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ここ最近、冬場の乾燥で所有するギターの表面板が割れました。
楽器店においても、乾燥し始める時期から修理の依頼が増えるそうです。

乾燥による表面板の割れについて、思うところを書きます。

この記事でわかること

私がギターを割ってしまった状況

私の仕事の都合、月に何回か外泊することがあります。
この外泊のタイミングでエアコンを消し忘れました。
加湿器は回していたのですが、長時間の運転によりタンクの水が空になっていました。
ギターはすぐに弾けるようにスタンドに立てていました。

自宅に戻ったとき、湿度は35%を切っており、表面板が割れておりました。

概ね表面板が割れる


乾燥によりギターが割れる場合、おおむね表面板が犠牲になると思います。

指板やネック、横板・裏板は硬質で、表面板はそれらに比べて柔らかいです。
そのため、湿度変化による伸縮率は表面板が最も大きいです。

乾燥により表面板が縮み、より硬い材料に拘束されて表面板が割れます。

表面板のどこが割れる?

私が経験した限りでは、指板の両脇が最も割れる可能性が高いです。
指板は硬質な黒檀が使われており、その周辺は伸縮を吸収する余地が少ないです。

同様にギターのくびれ部分(サウンドホール横)も表面板の拘束が起きやすい気がします。

また、表面板自体に強度の不連続な部分があれば、その部分から割れやすいです。
(目のつまり方の違い等)

塗装による違いもある


表面板は塗装が硬い方が割れにくい印象です。

ラッカー等の硬い塗料では塗膜により表面板が固定されています。
セラック塗装では表面板が自由な状態のため、伸縮率が最も大きいように思います。

ただ、ラッカー塗装は再塗装することを想定していない方法のため、割れの修理後は綺麗に仕上がりにくいかもしれません。
(違ったら連絡下さい)

場所によっては気にしない


私は指板の端が割れた楽器を2本持っています。
1本は元々割れており、裏にパッチ当てがしてありました。
(当初は自分が割ったと思って焦りました)

サウンドホールより上のエリアは、それほど振動しない場所です。
そのため、指板の両脇が割れてもあまり気にしないようにしています。

改めて書きますが、以下の要素が揃うとギターは割れやすいです。

  • エアコンをつけっぱなし
  • 加湿がされていない
  • ギターを出しっぱなし

これらの条件は、ギターを取り扱う上でいつかは揃ってしまう瞬間があると思っています。
そのため、音に影響が小さいと思われる部分が割れたのであれば、私はあまり気にしません。
製作家の方には大変申し訳無いのですが、大多数のユーザーはいつか表面板を割ってしまうのです。

ケースにしまっていたとしても、全く加湿していなければいつかは割れると思います。
(ケースにしまいっぱなしは、割れよりもネックの状態が不安です)
その場合、サウンドホールに設置するタイプの加湿器具がおすすめです。
楽器店においてもよく使われています。

今回の記事は以上となります。
最後までご覧いただき、誠に有難うございました。

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この記事でわかること