目標を達成する際に、人はゴール型とテーマ型という
2つのタイプに分けられるそうです。
これは明確にはっきりと分かれるものではありません。
私よりうまい説明が世の中にはありふれておりますので、
ゴール型とテーマ型については下記のブログを参照下さい。
テーマ型とゴール型|働き方のスタイルによって仕事の教え方は変わる
あなたは、ゴール型人間?テーマ型人間?
とあるブログで、スラムダンクなら
赤木剛憲がゴール型、仙道彰がテーマ型と書かれていました。
(スラムダンクが分からない方にはすみません)
私自身は下記の通りバリバリのテーマ型です。
- 説明書は読まない(分からないことにぶつかってから読む)
- 演奏直前でないと本気で練習出来ない
- エチュードはやらない
- 弾けない部分(テーマ)にクローズアップして考える
「テーマ型は結果でなくプロセス重視」と書かれていました。
私は、エチュードを何曲クリアしたか、ではなく
「難しい部分が弾けるようになったかどうか」で上達の尺度を測ります。
私にとってはそれが結果で、プロセスはどうでも良いと思っているので、
「テーマ型はプロセス重視」と言い始めた人はゴール型ですね。
(「エチュードを弾けた数」を結果とする人)
「何日連続で練習したか」を結果とは思いません。
楽器演奏におけるゴール型・テーマ型を考えます。
楽器を学ぶ体系は完全にゴール型
難易度の順番に体系化された練習曲が並んでおり、
順番にクリアすることで上達していく
という楽器を学ぶ仕組みは完全にゴール型のやり方そのものと思います。
全ての人にゴール型のやり方を強いるのは、
教育のあり方としてまずいのではと考えています。
テーマ型にとっては苦痛
テーマ型にとっては決まった練習を継続するのが苦痛です。
(人によります)
こつこつと小さな目標を達成していくのがゴール型、
目の前の課題を処理していくのがテーマ型ですので、
テーマ型にとっては与えられた上達の階段よりも
処理しがいのある適切な難易度の課題と向き合うほうが
モチベーションが上がるのではないでしょうか。
ピアノやヴァイオリン等のギター以外の楽器を含めて、
何人の才能ある奏者が楽器をやめたのだろうと思います。
(演奏は好きだけれど、練習曲は好きじゃない等)
とはいえ、テーマ型の生徒に対しては、
「本人が興味を持てる曲」かつ「挫折しない難易度」を選ぶ必要があり、
教える側の引き出しの豊富さと能力が求められます。
「全ての人に一律に同じことをさせておけば良い」では済みません。
テーマ型の人に対して
ゴール型の人は、これまで通りの教育のカリキュラムで上達出来ますので、
テーマ型の上達を考えます。
自分で適切に曲を選ぶ
「技術的に丁度良い難易度」で「どのような音楽表現があるか」
「自分が弾きたいと思えるか」どうかを考えて曲を選ばなければいけません。
これらをおざなりにした場合、テーマ型はゴール型より上達出来ません。
(良薬は苦い)
エチュードは弾かなくても良い
自分が弾けないと感じた技術に関連するエチュードは弾いても良いですが、
そうでなければエチュードは弾かなくても良いです。
弾けない動きと違う動きを練習するよりも「弾けないそのものの動き」を
右手と左手に分けて練習した方が効果が出ます。
罪悪感を感じず、達成感を感じる
エチュードを弾いていないことに罪悪感や劣等感を感じる必要はありません。
そういった罪悪感や劣等感が奏者から楽器を遠ざけてしまいます。
自分の本当に達成したい目標を大事にし、達成出来たら自分を肯定しましょう。
仕事の課題、学校の宿題など、期限を守れなかったことでストレスを受けた人は
反省が深く、ダメージが有るほど、再びそれを遠ざけてしまいます。
「カルカッシのエチュードを全曲弾いた」等は素晴らしい結果ですが、
本人の能力や演奏に現れなければ、テーマ型の私にとってはどうでもよいことです。
私の目標は「出来なかったことが出来る」「習得した技術を伸ばす」なので、
練習したエチュードを忘れてしまったとしても、
技術が手元に残っていれば、それは目標を達成出来ています。
今回の記事は以上となります。
エチュードは必須と思っていた方や嫌々やっていた方には
参考になったのではないかと思います。
上達には、音楽的な欲求が必要ですので、
「こう弾きたい」という本人の意志が弱ければ上達は遅いです。
最後までご覧頂き、誠に有難うございました。