この記事では、無料で入手できる初心者向けのクラシックギターの名曲から5曲紹介します。
「今日初めてギターを手にした人でも弾ける」がテーマです。
初心者向けのクラシックギター曲紹介では「F.タレガのラグリマ(涙)」や「ヘンツェのノクターン」「禁じられた遊び」「F.ソルの月光」といった曲名が掲載されています。
これらの曲は、ギターを手にしたばかりの初心者では弾けません。
この記事で紹介する曲はレベルが抑えられており、本当の初心者でも演奏可能です。
ギターの初心者が無理なくステップアップするのに最適な曲を紹介します。
段階を踏むと上達は速い
ギターは指さえ動けば音は出ます。
ですので、いきなりちょっと難しい「タレガのラグリマ(涙)」「ヘンツェのノクターン」のような曲を弾くことも可能です。
ただし、細かく段階を踏んでいないので、この段階で心が折れてしまう方も多いでしょう。
プロのギタリストは、自分が初心者だった頃の記憶を忘れています。
そのため、「ある程度弾ける初心者」向けの曲を平気で提案してきます。
やる気と根気がある方でも、簡単な曲を5~10曲弾いて頭に「楽譜を読んでギターを弾く」回路を作ると上達がスムーズになります。
遠慮なく、動画のマネをしよう
クラシック音楽の演奏では、楽譜を読んで音楽を自分で作ることが重要です。
ただし、初心者のうちは動画のコピーでかまわないと思っています。
技術がない状態で楽譜を読んで、指を動かしているとストレスが大きすぎます。
はじめのうちは動画を真似して、とにかく楽な手段で上達しましょう。
① 練習曲(イ短調)/A.カーノ
1曲目におすすめしたいのがA.カーノの練習曲です。
音名(赤字)と簡易タブ譜(青字)を付けました。
(もう少し字を太くすればよかった)
記号の意味は以下の通りです。
「⑤0」は⑤弦の開放弦(押さえない)
「③2」は③弦の2フレットを押さえる
この曲には以下の要素があります。
- 遅く弾いてもサマになる
- 伴奏とメロディがある
- ギターを持った日から弾けるレベル
- 低音を親指で弾く
- メロディを人指し指と中指で交互に弾く
(同じ指で連続して弾かない) - クラシック音楽のエッセンスが短い中に詰まっている
- コンパクトだけどドラマチック
- メロディの上昇・下降に意味を持たせる
② ワルツ(ハ長調)/F.カルリ
2曲めにおすすめしたいのがF.カルリのワルツです。
金鳳花ワルツを使いたかったのですが、著作権がありました。
今度は簡易タブ譜から弦の番号を省略して、フレット数のみ記入しました。
このように、1~4フレットしか使わない曲は「左手の指番号とフレット数が一致」します。
(青字のみ、一致していません)
左手の番号は、人差し指→小指の順番に「1、2、3、4」です。
以下の要素があります。
- 前半が長調(明るい)、後半が短調(暗い)
- 音を2つ同時に弾く場面がある
- 3拍子のワルツの楽曲である
③ アンダンティーノ(ト長調)/F.カルリ
3曲めにおすすめしたいのが、F.カルリのアンダンティーノです。
楽譜が濃くなったように見えますが、やっていることはあまり変わっていません。
今度は「本来の楽譜で使われている指番号」を記載しました。
以下の要素があります。
- 親指と中指で同時に弾く回数が多く、技術的に指のバランスが整う
- シャープがファ(F)に付いている
- 低音の動きを追ってみよう
④ 練習曲(イ短調)/D.アグアド
4曲目におすすめしたいのが、アグアドのアルペジオの練習曲です。
(アルペジオ=和音をバラバラにして弾くこと)
以下の要素があります。
- 「親指→人差し指→中指→人差し指」のパターンのアルペジオである
- 3小節目は指が開いていないと押さえにくい
(1フレットに指を1本ずつ置く) - 最初はかなりゆっくり弾く
- 上達したら、下記の動画の方のように高速で弾いてみる
⑤ アンダンテ(イ短調)/F.カルリ
5曲目におすすめしたいのが、カルリのアンダンテです。
以下の要素があります。
- ちょっと長い曲だが、大したことはしていない。
ゆっくり取り組めば、最後まで弾ける - 前半が短調、後半が長調
- 右手のパターンが複数登場する
無料の初心者向けクラシックギター曲まとめ
今回紹介した曲は、初心者向けの定番曲をレベルを考えて並べています。
全てクリアすれば、「簡単な曲なら自分で楽譜を読んで弾ける」状態になれるでしょう。
「ラグリマや月光、禁じられた遊び」等、初心者向けと言いつつも実はあまり初心者向けではない曲も、これらをこなしておけばさほど抵抗なく取り組めます。
一冊位はまともな教則本があった方が良い
今回、無料で弾けるエチュードを紹介しました。
本音を言いますと、まともな教則本を1冊持っておくと上達が早いです。
さっと取り出して様々な曲を弾けるので使い勝手が良いです。
教則本で注意したのが、薄っぺらくてちょっと上達したら不要になるものを買わないことです。
下記の新ギター教本(青本)は、初心者向けの様々な曲が沢山入っており、便利です。
(コンクールの課題曲になるものも多いです)
より、様々な初級クラスの曲を網羅するのであれば、下記のカルカッシ・ギター教則本が良いです。
私は1冊だけ教則本を持つとしたらこれを選びます。
最後までご覧いただき、誠に有難うございました。