演奏技術

(続き②)太い音を出す方法について。

タッチが素晴らしい友人のアマチュアギタリストに、迷惑と思いながら恥を偲んで大量の質問を送りつけました。
丁寧で的確な回答を頂きましたので、ここにまとめます。

質問① 弦が古くても関係ないでしょうか。

上手くタッチ出来ていれば、新しい方が良い音がすると思います。
しかし、タッチが悪い場合に比べると弦が古くても良い音がします。
そのため、弦の使用期間は伸びました。

私の所感

私の楽器を弾いてもらったところ、古い弦でも良い音を出していたため、この質問をしております。
だいぶタッチのコツを掴めてきましたところ、このコメントの真意が分かる気もします。
古い弦でもそこそこ鳴りますが、無理やり鳴らそうとすると良くないですね。

質問② 表面板に対する弦の縦振動は意識していますか。

特に縦振動をさせようという意識はありません。
ただし、爪の形状が適切であれば自然に弦は縦振動になると思います。
(手を逃したり、引っかきあげなければ、縦振動に近くなる)

私の所感

爪の形状やタッチの仕方を考慮すると、アルアイレでも概ね縦振動をすると思います。

質問③ 爪が良いことは非常に重要と思いますが、必須ですか。

大まかな方向性が合っていれば、適当でもそれなりの音がします。
昔ほど丁寧に爪を磨かなくても良いと感じるようになりました。

また、爪が悪くても無意識な「手や指、身体の微調整」で良い音を出す人もいます。

私の所感

指が抜けさえすれば、爪は極端にシビアでは無さそうです。
このタッチでトレモロも良い気がします。

質問④ スルタスト、スルポンティチェロの影響はありますか。

柔らかい音を求めるのであれば、スルタストでは非常にやりやすいです。
硬質・明瞭・鋭い音を出す際は別途工夫します。

私の所感

太さ重視なら、遠慮なくスルタストで弾けば良さそうです。

質問⑤ 第1関節を「反らせる・反らせない」は使っていますか。

意図的に第1関節は使いません。
弦に対して斜めにアプローチし、更に爪の抵抗が無いため、特に意識することが無いです。
反らない方が、「爪上での弦のコントロール」が正確に出来るかもしれません。

私の所感

確かに、無意識に反ったり反らなかったりしています。
音色を形成する要素の一つと思いますが、今回のテーマではそこまで気にしなくても良さそうです。

質問⑥ アプローチは「耳で聴く音」と「手や指の運動」のどちらですか。

音と指の動きに対して、並行してアプローチすることが重要です。(断言)
特別な動き(調整・逃し)無しでも出せる音をベースに、検証・工夫をします。

私の所感

音色はデリケートなので、耳は必須だと思いました。
遊びで耳栓をしたまま弾いたことがありますが、その後の楽器は変な音になっていました。

質問⑦ 指を振り切る意識はありますか。

弦をリリースの瞬間を意識しており、その勢いで指のフォロースルーがあるだけです。
特に意識はしていません。

私の所感

振り切ることがあるとすれば、「リリース速度」が速くなるときだけと思いました。

質問⑧ 「力」に関する意識はどうですか。(どこまで脱力するか)

ある程度以上、力が抜けていたらそれ以上はあまり気を使いません。
フォルテの場合は、「※この部分は秘密」をします。
そのため、指の力で表面板に対して水平に弦をたわませることはなるべく避けています。

私の所感

指先の力は「弦のたわみ」と「リリース速度」に影響すると思います。
「力」として切り抜くと、話がややこしくなりそうです。

最後の質問⑨ 私が出来ていないポイントはありますか。

既に色々試していると思いますので、明確な答えは分かりません。
柔らかい音を求めるのであれば、リリース速度を遅くすることが必要です。
それを感じやすい爪にするのが良いと思います。

「柔らかく太い音」に関する質問、まとめ

大変参考になる回答でした。

「この辺が甘かった」と感じているポイントが3つ程ありましたので、また自分でタッチを磨いてみようと思います。
弾弦の位置は「通常(サウンドホール少し下)」で弾かねばならないと思い込んでいたので、「スルタストの方が容易」という答えは安心しました。

回答の内容を見ると、登場するパラメータが簡潔で明瞭です。
従来のクラシックギターの美音の要因とされるような曖昧な内容(オカルト)が無いのも、積み重ねてきた技量の確かさを感じます。
丁寧かつ的確な回答をいただき、心より感謝しています。

(続き③・完?)太い音を出す方法について。

最後までご覧いただき、誠に有難うございました。

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