私はクラシックギターを15年以上弾いています。
その期間の中でエレキギターやエレキベースが欲しくなることがありました。
実際、エレキベースを持っていたこともあります。
しかし、結局メルカリで売ってしまいました。
5~7年くらいの周期でアンプを使用する楽器が欲しい物欲が沸き上がるのですが、結局「今はいらない」という結論になります。
この記事では、私がエレキギター・ベースに抱いている考えや「いらない」と思った理由をまとめます。
逆に「このパターンであれば、買っても良い」という理由も考えました。
物欲が生じるたびにギターの音や仕様を調べてしまうと、それはそれで楽しいのですが、かなり時間を使ってしまいます。
何年後かに私がまた「エレキギターが欲しい」と思ったら、この記事を読んで「物欲を消す」「悩む時間をなくす」ようにするつもりです。
エレキギター・エレキベースが私にはいらない理由
先に「エレキギター・エレキベースが不要」と思う理由からまとめます。
あくまで私個人が不要だと思う理由です。
あまり本気にせずに聞いてください。
いわゆる「ロックな音色やフレーズ」にそれほど熱意がない
私はエレキギター・ベースで弾くような「いわゆるロックな音」にそれほど興味がありません。
ふだん音楽を聴いていても、「歪んだ音」を良いと思うことはないです。
「ちょっとロック的なフレーズを弾いてみたい」ぐらいの気持ちはあります。
しかし、楽器を持ったとしてもそういった好きでないフレーズを何十時間も熱中して練習することはできないのではと思っています。
私がギターを弾き始めた15年以上前から「ロックな音」への興味は薄かったので、この先も好みは変わらないでしょう。
現代の音楽シーンを見ても、「メタル・ハードロック」のようなジャンルは下火であると感じます。
(門外漢なので、言葉の定義が違っていたらすみません)
余談:現代のバンドは「ロック」なのか?
過去のロックバンドは反骨や抵抗の象徴で、コード進行などの音楽の内容は単純なものが多いです。
比べると、現代のバンドはコード進行や演奏内容も複雑になっており、評価される曲を作るには音楽理論の勉強が必須という印象があります。
エレキギターで演奏されるフレーズも、音楽が複雑化したことでクリーントーンが使われることが多いです。
私もクリーントーンでのエレキギターの使用には興味があります。
音楽の内容や背景が大きく変わってしまった中で、エレキギターやベースで演奏するバンドに対して「ロック」を強調し続けることには違和感があります。
音楽をあまり知らない人にとっては、「バンドで演奏される他のジャンルに該当しないポップス」は「ロック」だと思うのでしょう。
「音楽的素養のある勉強した人の方が有利」だとしたら、現代のロックに「立場が弱い人のための音楽」という意味合いを感じません。
「ロック」は多くの要素を持ちますが、言葉の都合の良い部分がマーケティングに使われているように感じて、かつてほどかっこいいとは思えません。
余談が長くなりました。
私の単なる嫉妬で偏った見方をしている面が大きいです。
話を「エレキギター・ベースを買うかどうか」に戻します。
まず、手持ちのギターで弾けば済む
ロック的な音色やフレーズに興味はないのですが、以下のジャンルの演奏には興味があります。
- クリーントーンでのリフ
- クリーントーンでのギターソロ(ジャズなどを含む)
- ギターソロに近い譜面での弾き語りの伴奏
- 即興演奏(ソロ、セッション)
エレキギター・ベースでないとできない奏法もありますが、遊びで弾く分には手元にあるクラシックギターで充分だと感じています。
「弾ける」と確信を持ってからでも、エレキギター・ベースを買うのは遅くないでしょう。
「特定の楽器がないと弾けない」と思うのではなくて、他ジャンルの楽譜を持っているギターで手当たり次第に弾く姿勢を持つのが良いと思います。
「生音の楽器に匹敵する音楽性」のハードルが高い
クラシックギターで様々な楽譜を弾いてみると、楽器が持っている魅力をしみじみと感じます。
個人で楽しむことに限って言えば、生音の楽器はアンプを通す楽器に負けない強みがあります。
手元に100万円、200万円の生音楽器が手元にある上で、それでも手が伸びるエレキギター・ベースを選ぶとなるとかなりハイグレードなものになってしまいます。
(安くても50万円以上はするのでは)
また、楽器が持つ霊感・凄みも生音のギター・ヴァイオリン・ピアノの域には到達していない印象です。
エレキギター・ベースにも名器と言われるヴィンテージ品があり、新作であっても個人製作家の手による楽器を聴くと確かに音が違うのは分かります。
しかし、クラシックギターでいうところのハウザーやブーシェのような世界観までは持っていないのではないでしょうか。
(自分で弾かない楽器のことなので、憶測です)
エレキギター・ベースを買ってもいい理由
ここからは、こんな理由であれば「エレキギター・ベース」を買っても良いのではというポイントを考えてみます。
作曲やDTMをやっている・興味がある
作曲やDTMをするのであれば、エレキギター・ベースを買っても良いでしょう。
生成AIが作った曲も完成度が高い時代なので、作曲のハードルは高いと感じます。
私は作曲はしません。
(できません)
バンド仲間がいる
セッションをするようなバンド仲間がいるのであれば、エレキギター・ベースを買っても良いでしょう。
私も人生のどこかで熱意のある楽器弾きと茶飲み友達になったら、バンドで使う楽器を弾きたいと思います。
しかし、そんな気配はありません。
(バンドを組んだことがないエレキギター・ベース弾きの割合はだいぶ多いのでしょう)
「いずれ来るバンド結成に向けて、爪を研いでおいても良い」と思うかもしれませんが、私は現在持っているギターで技術や音楽性を磨いておけば十分だと感じています。
既に楽器を弾ける人であれば、「年齢が理由で新しい楽器が学べない」ことはないです。
どうせ買うなら、インフレが進む前がいい
どうせいつか買ってしまう楽器だとしたら、インフレや円安が進む前に買ってしまった方が良いという考え方もあります。
私も普段であればこの考え方をします。
ただ、ここ数年の急激なインフレ・円安に対して価格上昇がほどほどで済んでいるなら、インフレ率に対する値上げ幅としては「それほど値上がりしていないのでは?」とも思えます。
価値があり値段が2倍近くになった楽器もあるので、飛び付いて買うべき楽器かどうかはモノによるとしか言えません。
良い材料は減っていく
「良い材料は無くなっていく」ので、早めに買うべきという考え方もあります。
クラシックギターも良材は少なくなっていますが、マーケットに存在する中古品の在庫の数が多く、ユーザー側としての楽器選びに対する焦りは感じません。
エレキギター・ベースについては、市場規模の割に中古の流通量は少ない印象があります。
扱いが悪かったと思われる楽器も多いので、新品を買う方が良いかもしれません。
確実に使うことが分かっているなら、材料が良い楽器を早めに買うのも良いでしょう。
追記:値上がりも、材料枯渇も著しいです
楽器の相場を確認したところ、ほどほどでは済まない価格上昇が起きていました。
インフレ・円安・材料枯渇の三重苦です。
「少しずつ材料の質が下がる」「下位グレードがひとつ上の製品として売られる」などが起きていると思われます。
エレキギターと比べると、クラシックギターの値上がりは可愛いものだと思いました。
(世界的に人気のある名器を除くと、価格は据え置きのものが多いです)
「エレキギター・ベースを買わない理由」のまとめ
記事の結論です。
「今買っておかないと、質が高いものは手に入らなくなる」ことも考えられるので、「エレキギター・ベース」を買うことを検討することにします。
私は、「いずれ買う可能性があるので、今買っておく」のですが、普通はいらないと思います。
もし、エレキギター・ベースが欲しくなったとしたら、クラシックギターで他楽器の音楽を弾いてみて、冷静に判断するのが良さそうです。
最後までご覧頂き、誠に有難うございました。