爪なし・爪を使わずにクラシックギターを弾いた感想。(指頭奏法)

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クラシックギターを弾きたいけれど、事情により爪を伸ばせない・爪を使わないで弾きたいという方も多いです。
食品や医療関係、接客業など、職種によっても制限があるでしょう。

私も、ものは試しと思い、爪を全て切ってみました。
爪を使わずに弦を弾く、指頭奏法を行ってみた感想をまとめます。

この記事でわかること

思いのほか、ふつうに弾ける

爪を切るのは、なかなか勇気のいることでした。
しかし、想像していたよりはふつうに弾けます。

大学生の頃、「医学部だから or バイトの都合があり、爪を伸ばせない」という話を沢山聴きました。
今回実験してみて、「爪なし」で弾いても問題ないと思います。
周囲の意見など、細かいことに悩まず、演奏に集中してOKです。

キャッチ&リリースの感覚が身に付く

独学でギターを弾いていると、「爪」の使い方が良くないケースが多いです。
それにより、右手のタッチが改善しません。
爪で引っかけて弦を捕まえる悪い癖が付くよりは、爪なしの方が上達すると思います。

「爪」に引っかけて弦を捕まえると、良い音が出るプランティング(弦に指を置く)が行われません。
爪の抵抗がある状態で弦をリリースするので、手の動きにより抵抗を逃しがちです。

爪なしで大きな音を出す場合、しっかりと弦を押し込まねばなりません。
また、リリースにおいても肉が弦に引っかからないよう方向を工夫する必要があります。
この弦に対するキャッチ&リリースの感覚を掴むことで、爪を使うより上達する可能性があります。

弦に指をもぐり込ませるタッチは間違いです。
指を弦の下に入れないように注意しましょう。

ピアノとフォルテの中間の音量が難しいかも

指頭奏法について、「浅く弦を押し込むピアノ(弱音)」と「しっかりと弦を押し込むフォルテ(強い音)」を出すのは簡単に思いました。

爪がある場合は、弦の抵抗を爪が受け止めるため、弦のたわみ量(振幅)がリニアに変化します。
しかし、爪がない場合は、弦ではなく指先の肉が先に凹む区間(力の範囲)があります。

音量を明確に切り替えるのは簡単ですが、クレッシェンド等の滑らかな音量の調整は少し難しいかもしれません。

追記)爪なしよりも力は入りますが、音量調整も慣れると出来ます。
肉の柔らかさによるロスはありますが、指先の感覚の明瞭さでカバー可能です。

トレモロは難しい


弦が指先の肉に引っかかってしまうので、トレモロも難しいと感じました。
慣れも大きいと思いますので、もう少し試してみます。

歴史を振り返ると、爪なしでトレモロをした奏者は多いはずです。

親指はちょっと爪が欲しい

「爪が無い方がタッチが良くなるかも」と書きましたが、親指はそうでもない気がします。
弦の横に当てて軽く振り抜く、弱いタッチになる人が多いのではと思います。
親指も、しっかりと弦を押し込むタッチで弾きましょう。

ギターの音量は、低音の音量の大・小で印象が大きく変わります。
弦に当たる部分だけでも爪を伸ばしておけば、明瞭で強弱の幅が広い低音が得られると思います。

爪を使わずにギターを弾く、まとめ

私が爪を切ったのは、人前でのギター演奏も終わり、本腰を入れてピアノを弾こうと思ったからです。
「和声を学ぶ」ことと「右手の指の独立」のためにはむしろピアノで鍛えてギターに戻ってきた方が早いかもしれないと仮説を立てました。
親指の爪はそれ程ピアノの邪魔にならないので、少し伸ばしてみます。

「爪は伸ばさない」と言いつつも、深くタッチした際には爪に当たります。
磨き心地の良いガラス製の爪やすりで形だけでも整えておかないととどうしても引っかかりが出来てしまいます。

世間で「ギターは爪が必要」と言われているせいで、爪が無い奏者は「私は不利なんだ」と思い込んでしまうと思います。
それがセルフハンディキャップになって、上達が妨げられているのではないでしょうか。
それほど大きな不都合は無く弾けますので、外野の声に惑わされずに楽しくギターを弾きましょう。

最後までご覧頂き、誠に有難うございました。

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