今回の記事では、ギター演奏の際に使用する椅子について書きます。
「椅子の話は多くの人の役に立つかも!」と当初は思いました。
しかし、平均身長以上の男性であればごく普通の椅子でこと足りることに気が付いてしまいました。
(私は160cmちょっと)
この記事の内容は「女性や低身長の男性」に限ったギター演奏椅子の話です。
女性はあまり文句を言わずにどんな環境でも適応しますので、どちらかというとこだわりの強い神経質な男性向けになりそうです。
低い椅子が欲しい
身長問わず、ギター演奏用においては通常座るよりも低い椅子が良いのではと考えております。
(どのくらいの高さかは後述します)
つま先立ちになる悪癖を減らす
私は足台を使用しており、演奏中に右足がつま先立ちになる悪癖があります。
「そんな人いるの?」と思うかもしれませんが、私がこれまで見てきた中で結構な人数の奏者がつま先立ちになっています。
「一時的につま先立ちになること」はなんの問題もありません。
もし長時間つま先立ちになったとしても、足の筋肉を硬直させなければ演奏に不都合は起きません。
私は演奏の序盤に「足台の高さ調整で失敗したな」と思った後、1曲丸々つま先立ちで弾いたことがあります。
(特に問題なし)
とはいえ、理想の状態で弾いた方が不安要素をひとつ減らせます。
緊張下では不安要素がどんな悪さをするか分かりません。
そもそもつま先立ちになりにくく、もしなった際の変化に気が付きやすい低めの高さの椅子を使うのが良いでしょう。
とはいえ、こんなことを気にしている人も少ないと思います。
余談ですが、かなり古い現代ギターか何かで「ジュリアン・ブリームはハイポジションを弾く際に左足をつま先立ちにし、ギターを高くする」と見たことがあります。
私は足台の設定が低めなので、やってみようと思います。
(完全に忘れていました)
足台の高さを低くすることが出来る
椅子の高さを低くすることで、足台の高さを低く設定することが出来ます。
これにより、足台を高くした場合に比べ腰や下半身への負荷が少し減ります。
ジュディカエル・ペロワ氏が本番で演奏する際に両足に足台を使ったというエピソードがあります。
これは椅子の高さを低くするのと同じことです。
ジュディカエル・ペロワ氏本人が足台を2つ使ったのも、練習の際に低い椅子(ベッド?)で弾いていたからだったと思います。
(うろ覚え)
「椅子を低くすると、腰に対して両足の高さが上がるから無意味では?」と思うかもしれません。
右足をより開くことでギターを避けることが出来るため、椅子を低くすることで左足(もも)の高さだけを相対的に上げることが出来ます。
どのくらいの椅子の高さが良いか
私は、高さ調整が可能なピアノ椅子の足を切って使っています。
最も低い高さで41cmで使用中です。
ギター用の椅子であれば、ピアノ椅子よりも低い高さのものがあります。
しかし、数が少ないため、品質に対して割高です。
家の中では主にスリッパ(靴底1cm)で使用しています。
椅子の高さ41cmー靴底の厚さ1cm=実質の高さ40cmです。
(演奏者が体感する高さ=実質の高さ)
出先で靴を履いていたとしたら、革靴の靴底は概ね3cmです。
実質の高さ40cm+靴底の厚さ3cm=椅子の高さ43cmとなります。
41cmの椅子で靴底1cmのスリッパを履くのは、靴底3cmの革靴を履いたときの43cmの椅子と同じ条件ということになります。
(1~2cmでそこまで変わる訳ではないので、ここまで細かい計算をする意味はないかもしれません。
自分で書いていても、話がくどくて嫌です。)
私にとっては椅子の高さ41cmは丁度良いです。
この高さですと、演奏中につま先立ちになることは無いと思います。
私の場合、椅子選びは座面高さ40~42cmを目安にしようと思います。
革靴でなくスリッパで44cm以上の椅子で弾く際は注意が必要かもしれません。
(それ程シビアな話ではないですよ)
150cm前後の女性が椅子を選ぶなら、37~40cm位の高さの椅子が良いかもしれません。
弾きやすいといってあまり低くしてしまうと、発表会の会場に備え付けの椅子では対応できなくなることもありそうです。
(女性の方が足は長いので何とかなるかと)
市販の椅子は最も低いもので44cm
徹底的に調べましたが、容易に入手可能かつ安価な椅子の最低高さは概ね44cmです。
(もっと低い椅子ももちろんあります)
160cmちょっとの私でも44cmの椅子は充分演奏可能です。
(細かいことを気にしなければ、弾けます)
椅子の高さ調整が出来ない(しない)ケースでは、44cm+αになることが多いと覚えておきましょう。
貴重な42cm以下の椅子達
当ブログのスタッフ(1名)が総力を上げて探し回った結果、42cm以下の椅子がいくつか見つかりました。
椅子に求められる条件は以下の通りです。
- 座面がフラット(湾曲していない)
- 安定している
- きしまない(録音する人は特に)
正直、大げさな楽器演奏用の椅子(ピアノ用など)は自宅には不要です。
部屋の中で椅子を移動させるときに重いです。
立派な椅子を買ったことを、私は後悔しています。
42cmの椅子
会議室で使うような王道のパイプ椅子では下記が42cmでした。
折りたたみ可能で取り回しが良いのは大きなメリットです。
部屋に置くには抵抗があるデザインかもしれません。
おしゃれスツール系では下記が42cmでした。
デザイナーズ風です。
40cmの椅子
40cmからグッと種類が減ります。
まず紹介するのは、折りたたみタイプのスツールです。
外観の魅力はありませんが、どこでも手に入りやすく使いやすいです。
その他の座面40cmの椅子は、収納を兼ねたボックススツールです。
一人暮らしで部屋が狭い人であれば、これがベストでしょう。
37cmの椅子
より低めのタイプでは、下記のスツールがありました。
おしゃれでインテリアにも良さそうです。
座面が木なので、椅子そのものの劣化はほとんど無いと思います。
お尻が痛くならないようにクッションを敷いて使うのが良いでしょう。
木製の椅子の足を切る
安価で自分にあった高さの椅子は、中々見つかるものではありません。
ピアノ椅子が重くて移動が面倒だったので、「折りたたみ可能で38~40cmの椅子は無いかな」とかなりの時間探しましたが、ベストなものは見つかりません。
椅子難民になりたくない方は、下記のような安価な木製の椅子を購入し、自分の好きな高さに脚を切るのが良いと思います。
手作り家具のサイトで椅子をオーダーする手段もあります。
しかし、安いノコギリを買って安価に済ませた方が合理的です。
最後までご覧いただき、誠に有難うございました。