速弾きなのに「速く弾かない」ことについて。

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プロのギタリストの方が「速弾きでも速く弾いているつもりはない」と何かで言っているのを見かけました。

これは、ギター演奏をする上で、非常に重要な感覚だと思います。
本当に「速く弾く」必要がある場面もありますが、可能な限り速く弾かずに乗り切ることが重要です。
(ミスや故障のリスクを極力下げたい)

今回の記事は「速く弾く感覚がない」理由を掘り下げます。
(単純なオチですが)

この記事でわかること

速く弾く感覚がない理由

以前、「指1本で弾く質を磨く練習をする」という阿呆な記事を書きました。
今回はその延長の話題です。

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結論として「速く弾く感覚がない」理由は、実際に指を速く動かしていないからです。

まず、指1本で極限まで速く弾けるテンポを測ります。
imaのそれぞれの限界を調べておくと良いです。

その後、曲の中の速弾きをするフレーズにて、特定の指1本当たりのテンポ(pimaのどれか1本)を確認してみます。
複数の指がつられて動いてしまうことを考慮しても、「速弾きで要求されるテンポ」は「指1本が限界で動くテンポ」よりも概ね遅いです。

ほとんどの速弾きのフレーズにおいて、指の限界に近いほど速い速度は求められていません。
これが「速く弾く感覚がない」理由です。
ただし、imのみを使うスケールのように1本の指の稼働率が高いケースでは、実際に指を速く動かす必要があるかもしれません。

同時に近い速さで動く(が、同時ではない)

無理矢理にでも速く弾けるようにするためには、連続した2つの音を同時に近い程速く弾いてみるのが良いと思います。
これをやってみると、今までは何らかのブレーキがかかって速く弾くことをしていなかったことに気が付きます。

この「同時に近い程、音を連続して弾く」というのは以前書いていた「アルペジオ感覚で弾く」というのと同じです。
当時は答えを探すべく手探りで書いていて、謎のネーミングに恥ずかしさもありました。
考えがまとまってきた今では、それ程間違っていなかったことが分かります。

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速弾きの上達に必要なこと、2つ

脳の処理をスムーズに行う

速弾きにおいて重要なのは、脳の処理がスムーズに行われるように訓練することです。
脳が何を処理するのかは、以下の通りです。

  1. 指先の感覚(過去に慣れた動作より速いことで混乱するが、実際はそれ程速くない)
  2. 音の感覚(練習の初期はコントロールされていない音が出るため、混乱する)
  3. 指先と音の感覚のリンク

実際、速弾きでは「弾いた音」をフィードバックしている時間はないため、「3.指先と音の感覚のリンク」は気にしなくても良いという説もあります。
練習において、フレーズを弾き終えたあとに指先の感覚と音を反芻するのは重要だと思っています。

速弾きにおいて重要な要素が「音と指の感覚の処理を、脳がスムーズに出来るようになること」だとしたら、「一生懸命に速く弾く」という感覚は脳の処理を妨げているのではないでしょうか。
苦労・努力して練習すると最短では上手くならないかもしれません。

指の独立性を上げる

指1本で極限まで速く弾ける速さを測った際、それぞれの指で弾ける限界のテンポに違いがあります。
また、違和感がある(器用でない)指も分かってくるでしょう。
おそらく薬指aだと思います。

苦手な指を独立して動く訓練をしておくことで、他の指の動きを妨げたり、テンポが滑ったりすることが減るでしょう。

さぼったら技術は劣化する?

フランスのピアニスト アルフレッド・コルトー氏(パデレフスキ氏という説も)は、以下の名言を残しています。

1日練習しなければ自分に分かる。
2日練習しなければ批評家に分かる。
3日練習しなければ聴衆に分かる。

「さぼると下手になる」は事実ですが、極力この現象が起きにくい努力をすべきだと私は思っています。
一昔前の部活動のように、練習量に依存した上達では、休んだことによる退化が起きやすいと考えます。

速弾きにおいても、指・音の感覚を受け止めて脳の処理をクリアにすることで劣化しにくい技術が身に付くと思っています。
また、技術が低下した際も取り戻すスピードが速いでしょう。

今回の記事は以上となります。
最後までご覧いただき、誠に有難うございました。

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この記事でわかること