クラシックギターの弦の張り方のひとつに、ロペス巻きというものがあります。
これまで、私はあまりロペス巻きを使っていませんでした。
タッチの良い友人との会話の中でロペス巻きの話題が出ましたので、久々にチャレンジしてみました。
【注意】
私がこの記事を書いた時点では、ロペス巻きの方法に関する記事は消えています。
(ロペス巻きによって張られた弦の写真は沢山あります)
私も片手で数える位しかロペス巻きをしたことがなく、完全にやり方を忘れていました。
ネット上にある写真を元に真似して張ってみたので、間違いもあるかもしれません。
ロペス巻きのやり方
[st-step step_no=”1″]輪を作る[/st-step]
[st-step step_no=”2″]輪に通す[/st-step]
[st-step step_no=”3″]先端(緑)を青の下、赤の上に通す(写真は通す前です)[/st-step]
[st-step step_no=”4″]ステップ3の後の状態[/st-step]
[st-step step_no=”5″]結んだ輪がブリッジの下に来るようにする[/st-step]
[st-step step_no=”6″]端を引っ張り、絞って完成[/st-step]
[st-step step_no=”7″]分かりにくいので、色付きで[/st-step]
赤→青→緑の順です。
正直、この画像だけ見れば結べます。
ロペス巻きによる音色の特徴
ロペス巻きをしたところ、音色は「はっきり・鋭い・硬い・明瞭」になりました。
これは、スーパーチップやダブルホールを使用したときと同じ変化の方向です。
私は、ロペス巻きは普通の巻き方とダブルホールの間に位置する巻き方だと思っています。
タッチが良い友人は、ロペス巻きを楽器によっては良く使うと言っていました。
私はタッチによって音が硬くなりがちなので、ロペス巻きはあまり合わないと感じました。
どうしても、つっぱった感じになってしまいます。
ロペス巻きの音色の理由
ダブルホール、スーパーチップ以外の弦の巻き方(通常の方法とロペス巻き)の場合、
ブリッジからサドルに乗る弦を、赤のループが表面板に対して上方向に引っ張り上げています。
この赤のループによる引っ張り上げがあることで、サドルに対する弦の角度は緩くなります。
サドルへの弦の角度が緩くなることで、楽器の音は太く柔らかく(ぼやける)、テンションも緩くなります。
(私はこの角度は緩い方が好みです)
また、角度だけでなく、赤のループで引っ張り上げていること自体も音に影響があると思います。
私の推測では、ロペス巻きはブリッジ下に位置する結びがしっかりしています。
結びがしっかりしていることにより、弦を巻き上げても赤のループが通常より締まりません。
赤のループの締まりが弱いことで、サドルへ乗る弦を上に引っ張り上げる力が小さく、弦の角度はきつくなります。
そのため、ロペス巻きをすることで、赤のループがそもそも存在しないダブルホール等に音色が近づくと考察しています。
筆者の楽器のテンション調整の内容
現状、私は楽器のテンションを以下の要素で調整しています。
伝統的な楽器は全て同じような調整です。
(ユーゴ・キュビリエは模索中)
- ナット・サドル → 張りは極力緩くなるよう調整
- 弦のテンション → 標準(名称がノーマルということでなく、標準とされている張り)
- ブリッジの弦の巻き方 → テンション緩めを狙う(あまり角度が付かなくて良い)
- ヘッドの弦の巻き方 → 巻数を減らしてクリアにするが、1弦は柔らかくなるように調整
もっとタッチが柔らかくなってきたら、どれかのパラメータを変更してテンションを上げてみようと思っています。
今回の記事は以上となります。
最後までご覧いただき、誠に有難うございました。