クラシックギターを上達したいのなら、先生に習うor教室に通うことは必須です。
現在では、Youtubeで沢山のテクニックに関する動画等がアップされています。
一昔前よりは独学でも上達する環境は揃っています。
しかし、プロレベルのギタリストが弾く良い音楽に触れて耳を鍛えなければ高いレベルにはいけません。
クラシックギターを習う際の教室や先生の選び方について考えます。
大人or子供 初心者or上級者?
「どのような先生や教室で習うべきか、どれくらいシビアに指導者を選ぶべか」はそれぞれの条件により異なります。
上級者は自分で先生や教室を探せると思います。
今回の記事では大人・子供を問わず初心者向けの先生・教室の選び方について解説します。
前提:合わなかったらすぐに辞めていい
先生や教室を選ぶ際に大事なことは「合わないと思ったらすぐに辞める」ことです。
日本人は真面目なので「やめたら自分に根性が無いのだ」と思いがちです。
「合わない人を遠ざけること」と「楽器そのものや努力をやめてしまうこと」は全く違います。
苦手な人とお金を払って付き合うことはやめましょう。
「演奏の上手さ」
「指導内容の正しさ」
「教え方の上手さ」
これらは全て別の要素です。
ギター演奏が上手だからといって、必ずしも人間性に優れている訳ではありません。
私も合わないと感じた先生は3ヶ月でやめました。
サンクコスト効果(せっかくお金を払ったのだから・・・)が生じるのですが、損切りは重要です。
技術指導に優れた先生が良い
ギターを習うのであれば、初心者ほど技術の指導に優れた先生に習った方が良いです。
技術と音楽性は並行して育てるべきですが、技術が足りなすぎると音楽の表現をする余裕がなくなってしまいます。
(技術の無さを理由に音楽の勉強から逃げるのはNGですが)
説明が上手い人に習うべき
初心者が習うのであれば、先生の技術は程々で構わないと思っています。
大事なのは「内容を分かりやすく伝える能力」です。
プレイヤーでなく、指導者として優れた人を探しましょう。
(初心者がイチローや長嶋茂雄に習うのは難しい)
更に上級を目指すのであれば、耳や審美眼を磨く必要があるため、先生の演奏能力が重要になります。
客観的に観察が出来る人
なるべく、客観的な視点がありそうな先生を選ぶべきです。
「生徒の能力を見極めること」と「説明の上手さ」の両方において、客観性は重要だからです。
裏付けのない妙な自信がある先生はやめておきましょう。
自信満々なのに、実力・実績・指導能力が伴わない人には気をつけるべきです。
通っている生徒が「楽しそう」
地域によってはギタリストの先生が少なく、いたとしてもそれ程上手でないことも多いです。
それは仕方のないことですし、別にそれでも構わないと思っています。
「先生に習っている他の生徒さんが楽しくギターを弾いているか」は重要なポイントだと思います。
趣味であれば楽しく続けることが重要ですし、続けることが出来れば自然に上達していきます。
和気あいあいとした楽しさも、より深く掘り下げる楽しさも、様々な形が合って良いと思います。
先生の文章や理念に共感出来るか
現代は調べるとネット上でかなり情報が得られる時代です。
習いたい先生のことを調べてみて、ホームページやインタビュー等を読んでみましょう。
文字やデザインの情報から、相性に問題が無いか、アレルギーが起きないかどうかをチェックすべきです。
この時点で「怪しい」「何を言っているか分からない」「宗教っぽい」ものには近寄らないようにしましょう。
「文章やホームページがおかしいけれど、実は良い人」のパターンもありますが、わざわざリスクを取る必要はありません。
人気や評判の良い先生はやはり良い
各都市にあるクラシックギター専門店に所属している先生は質が担保されている印象です。
こういった先生を選べば、まず間違いないでしょう。
教室の他、自宅の近くで教えているケースもあります。
物理的に通いやすい場所で教えている先生を探しましょう。
オンラインレッスンもGOOD
本気でギターを上達したいが、近隣に良い先生がいない場合は、オンラインレッスンも選択肢のひとつです。
正直なところ、通う手間が無いのが圧倒的に楽です。
私も、遠方にどうしても習いたい先生がいたので、オンラインレッスンを受けています。
(感染症の収束に伴いオンラインレッスンの人も減ったので、嫌がられている気がします)
オンラインになることで、指摘の量は3/5位に減ってしまう印象です。
しかし、元々能力のある先生であれば沢山の内容を教えてくれます。
以下に、オンラインレッスンをしている先生のHPを張ります。
(あまり下調べをしていないので、掲載を希望の場合はご連絡下さい)
益田正洋の公式ホームページ オンラインレッスンについて
LESSON | 小暮浩史【公式サイト】
クラシックギタリスト 山口莉奈のホームページ
大手の音楽教室はピンきり
ヤマハや島村楽器等の大手の音楽教室の先生に関しては「どんなレベルの先生がいるか」に評価が依存します。
レベルはピンキリと思いますが、初心者が習う分には良いと私は思っています。
世知辛い世の中です
人気がある先生の指導が素晴らしいのは事実と思いますが、現代のネット社会では極端に人気に差が付きすぎてしまうデメリットがあると感じています。
私が最初に習った先生は、その後に習った先生達と比べても全く見劣りしないのですが、全く商売っ気のない人でした。
実力があるのに、あまりPRしない先生は狙い目です。
ギターの演奏以外にマーケティングのスキルが求められるというのは、ギタリストは大変だと思います。
あまりに酷い指導動画を観てしまった
ここからは余談です。
この記事を書こうと思ったのは、あまりに酷い指導内容の動画をYoutubeで見てしまったからです。
令和の現代にまだこのような先生がいらっしゃるのかと衝撃を受けました。
音楽を知っている人から見ると、音楽理論も技術面の指導も滅茶苦茶です。
独学で思いついたことを、真実かのように指導していました。
(このブログの記事もそうなんですけれど)
初心者は音楽のことが分からないので、自信満々に言われると信じてしまいます。
全ての先生に「完璧であること」は求められません。
(ギタリストの全員が「留学経験有り・国際コンクール優勝」ではない)
指導内容が物足りなくても、レッスンにより楽しくギターが続けられるならそれで良いとも思います。
しかし、生徒を苦しめるような指導はNGです。
初心者向けのコンテンツを作りたい
劣悪過ぎる先生の指導では、生徒は上達しません。
その先生・生徒のどちらの演奏を聴いた人も、クラシックギターを好きになることは無いでしょう。
その先生を通じてギターに関わった人の多くが不幸になります。
私はギターを通じて多くの経験と成長が得られました。
過去のギターブームのようにギターが再び盛り上がることは無いと思いますが、それでもギターには価値があるものであって欲しいと願っています。
「お金と時間を犠牲にして先生に習うほどの気力がない」という方も多いと思います。
上達に悩む方や新たにギターを始める方のために、初心者向けのコンテンツが整っている必要性を感じました。
今後は当ブログにおいても、初心者向けの情報を更に充実させていきたいと思っております。
私が気になった先生に関しては、次の記事で何となく書いております。
ギターの神様セゴビアを崇拝し過ぎる先生について。 – クラシックギターの世界
今回の記事は以上となります。
最後までご覧いただき、誠に有難うございました。