自宅で練習する際、演奏における「無駄な動き」を減らすように心掛けています。
最近、日常生活で「明らかに無駄な動きだ!」と思う動作を見かけましたので、そのことについての所感をまとめます。
(この記事では、演奏時の具体的な無駄な動きに対して細かくは触れません)
ハサミやニッパーでの切断
仕事をしている際に、あまり器用そうでない作業員の方がニッパーを使ってケーブルを切っているのを見かけました。
ひと目で「不器用だ」と思いました。
なぜそう思ったのかを整理すると、以下の通りです。
- 切断する際に手が大きく動いていた
(ケーブルとニッパーが当たる前から) - 切断する際に頭が大きく動いていた
- 必要以上に力が入っていた
切断対象を刃を当ててからハサミやニッパーを握るのは、まさにギターのプランティングと同じと言えるかもしれません。
歌うときの動き
カラオケ等で歌を歌う際に、必要以上に身体や手が動いてしまうのも不器用な人に多いかもしれません。
大事なのは「歌」なのですが、手や身体の動きがメインになってしまっているということです。
(自然な範囲で身体が動くのは普通のことです)
人のふり見て我がふり直せ
今回の記事は、不器用な人を批判したい訳ではありません。
私自身、演奏に無関係な無駄な動きが多いです。
(過去はもっと多かった)
ハサミやニッパーの使い方を見ると分かるように、人は合理的でない動きを無意識に行ってしまいます。
訓練しなければ、自分の行動とその結果を正しく結び付けられません。
演奏の動きは複雑
「ハサミでモノを切断する」という行為はシンプルですが、楽器演奏はより複雑な動きをします。
ハサミを使う場合は、無駄な動きがあればすぐに見て分かります。
しかし、楽器演奏の場合は無駄な動きが分かりにくいので、合理的でない動きが放置される場合が多いです。
非合理的な動きが悪影響をもたらす
以下のように、非合理な動きが楽器演奏において悪影響をもたらします。
- 速く弾く際の限界値が下がる
- 力みやすくなり、怪我に繋がる
- ミスが増える
- 緊張した際に、ブレの幅が大きくなる
私が無駄な動きを減らす理由は、緊張対策の面が大きいです。
しかし、無駄な動きを減らすことで、上に挙げたその他の面にもプラスの影響があるでしょう。
動きの影響を考える
演奏時の動きを整理するには、それぞれの動きの影響を考えておくことが重要と思います。
ギター演奏において、左手の指を大きく開く場面で、肩が動く奏者がいるとします。
本番で緊張した場合に肩が上手く動かなければ、練習と同じように指を開くことが出来ません。
この場合は「肩を動かす」のは必要な動きです。
無駄な動きではありません。
動きが必要なものなのかどうかを、事前に整理しておきましょう。
もし右手を上下に動かすのであれば、以下の意図があると思います。
- 上(低音弦側)に動かす→高音の強調
- 下(高音弦側)に動かす→低音の強調
- パフォーマンスのため(振る舞い方)
- 手を動かしてリラックスするため
頭の動きに関しては、「肩が動くのに合わせて動く」以外はあまり無い方が良いと思います。
無理な固定は良くないですが、頭の動きがパフォーマンスを落としている例は多いです。
最後までご覧頂き、誠に有難うございました。