益田正洋先生のマスタークラスを聴講しました。

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2020年6月8日、益田正洋先生のマスタークラスを聴講致しました。

益田正洋先生ご本人は演奏の中で技術的にも音楽的にも
大変高度なことを行っているのですが、生徒に対する指導は
本人の演奏の良さを活かしたり、大きな改善が見込める箇所を直していくような
合理的なものでした。
(自己満足に陥りがちな細かい部分を突くようなものではありませんでした)

備忘録も兼ねて、簡単に感想を書きます。

この記事でわかること

益田正洋先生の印象!

ステージ上の益田先生を遠くからお見かけしたことはあったのですが、
このようにお近くでお話を聴くのは初めてでした。

節々に達人ならではの所作を感じさせ(あれだけの優れた演奏をする方です)
見た目も動作もとにかく格好良い!という印象でした。

また、ところどころにユーモアを交えてレッスンを進めており、
生徒や受講者を惹きつける魅力に溢れておりました。

レッスンの内容

冒頭でも書きましたが、生徒の演奏における個性を非常に大事にしていたように思いました。
箇条書きで内容を書きます。

  • 演奏の方向付けが定まっていない受講生にヒントを与え、
    本人が本当にしたい表現を一緒に探す
  • 教科書的な表現を守っている生徒に対し、
    本当に自分がしたい演奏は何であるか、
    その表現を心から弾いているように伝えるにはどうすればよいか、を伝える
  • 音楽的には良い理想を持っていながら、技術面でそれを実現出来ない方に対し
    明確でシンプルな解決策を提示する
  • 既に高いレベルの演奏が出来ている方に対し、問題点を一瞬で見抜き、
    適切な指導で大きな変化を実現する

やはり、先生自身が最前線で活躍する演奏家だけあり、
受講生に「必要なもの、直すべき点」がはっきりと見えているように感じました。

音楽面の指導

細かい部分を全てここに書くことは出来ませんが、
曲を弾いて煮詰まってきたら「冒頭に立ち返る」という言葉が印象に残りました。

この「冒頭」とは、「冒頭に示されているもの」という意味であり、
テンポ・拍子・調性
のことです。

また、この三要素をクリアしたら、
一般的に音楽の三要素と言われる
メロディ・リズム・和声
でアプローチするとのことでした。

今回のレッスンでもそうでしたが、この全ての要素を満たしている演奏は
かなり上手な演奏でもそうそうありません。
どこかしらに改善の余地があり、それが音楽の面白さだと思いました。

私も拍子・調性・テンポ・和声は弱いので、意識して直そうと思います。
(6つのうち、4つはちょっと多すぎませんか)

技術面の指導

ミスを分類すると、大きく6つに分けられるとのお話でした。

そして、この6つが全て満たされていなければ、
全く音が鳴らない状態になります。

6つが何だったか、忘れました(爆)
右手と左手に必ずミスの原因は存在しており、それは6種類に分類される。
それを発見・分析して改善しましょう、というアドバイスでした。

個人的に色々と思ったこと

模範演奏の動作を見ていて、とにかく動作が研ぎ澄まされていると思いました。
右手の指の独立がエグいのです。
「i(人差し指)」を動かしたときに、全く「m(中指)」が動きません。

懇親会の場で、普段の練習方法の話を伺ったのですが、
「シンプルにタッチの質を追求する練習にとにかく時間をかける」とのことでした。
「家族が、演奏会で弾く曲目が分からないくらい」だそうです。
また、先生のツアーに同行していた生徒さんが、益田先生の演奏に聞き耳を立てた結果、
「先生が本当にそういった基礎的な練習していると思わなかった。
(生徒にそう言いつつ、難易度の高い練習をしていると思っていた)」
と言ったそうです。

この点は、最近のホルヘ・カバジェロ氏のフェイスブックの投稿内容でも
類似した内容を読みましたので、自分の中での方法や注意点を整理して
また記事にしたいと思います。
右手のタッチを確認する練習は毎日した方が良い。 – クラシックギターの世界

現在、益田正洋先生は新しいCDの録音を行っているそうで、
そのCDの内容でのコンサートを行うかも?!とのことでした。
レッスンも素晴らしかったのですが、
私にとっては益田先生の演奏がヒントの塊だと思いましたので、
生コンサートを聴ける日が非常に楽しみです。
(コロナ、静まれ!)

今回の記事は以上となります。

最後までご覧いただき、誠に有難うございました。

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この記事でわかること