楽器

石田ゆり子さん使用のクラシックギターを考える。

女優 石田ゆり子さんがインスタグラム等で使用している
クラシックギターのメーカーを考えます。
普段はあまりこういった記事は書かないのですが、
それは誤った情報では?」という記事が検索でヒットするので
クラシックギター界隈から情報を発信していないのも責任があると思い、
クラシックギターマニアである私の所感をまとめます。

別記事で福山雅治さんのギターに関しても検証しております。
福山雅治さん所有のクラシックギターのメーカーについて書く。

使用ギターは「パウリーノ・ベルナベ」
(の可能性が高い)

インスタグラムで石田ゆり子さんが使用するギターは
「パウリーノ・ベルナベ」の可能性が高いです。
表面板は杉(シダー)を使用しています。
横・裏板の材料は写真や動画では判断出来ません。

「パウリーノ・ベルナベ」はスペインの製作家により作られた楽器で
気品のある明るい音が特徴です。
スペインの楽器は音色の変化に長けており、様々な表情を見せてくれます。
映画「禁じられた遊び」で「愛のロマンス」を演奏した
ギタリスト「ナルシソ・イエペス」もこのギターを使っています。
(色々、繋がりますね)

「パウリーノ・ベルナベ」は価格のグレードの幅が広い楽器でして、
新作の価格は130万円~500万円ほどとなっております。
石田ゆり子さんの楽器も100~200万円程度と思われます。
初心者で100万円以上の楽器を買うの?」と思うかもしれませんが、
アマチュアのクラシックギター弾きでも熱心な方は
100万円前後の楽器を買いますので、芸能人なら普通と思います。

「パウリーノ・ベルナベ」を選んだ理由について、私の予想です。
石田ゆり子さんは映画「マチネの終わりに」で共演し、
天才ギタリスト役を演じたティボー・ガルシア氏の演奏に魅了された
とコメントしておりました。
ギタリストの松本大樹さんのブログにティボー本人に関する記事があります。
ティボー・ガルシアはフランス出身のギタリストで、
日本人の演奏とは異なるヨーロッパ的な和声感を持っており、
映画で彼の演奏が流れた際も、空気を一変させていました。
ティボー・ガルシア氏本人が使っているギターがパウリーノ・ベルナベですので、
ティボーの音色に憧れた石田ゆり子さんもこのギターの音色を手にしたかった
のではと思っています。
(あくまで予想ですよ)

追記)石田ゆり子さんのインスタの画像を再確認しました。
はっきりとは分かりませんが、やはりベルナベの可能性は高いと思っています。
しかし、200万円以上の高額なモデルとはヘッドのデザインが異なっています。

以下、クロサワ楽器様の商品ページから
パウリーノ・ベルナベの説明を引用しています。

クロサワ楽器様の商品ページより引用
「パウリーノ・ベルナベ」ギター検索ページへリンク
「パウリーノ・ベルナベ Especial エスペシャル 杉 2020年最新作」へリンク
「パウリーノ・ベルナベ Especial エスペシャル 松 2020年最新作」へリンク

1932年マドリード生まれ、ギター演奏をタルレガの弟子であったダニエル・フォルテアに学びました。
この頃からギター製作に興味をもち、1954年ギター界の名門ホセ・ラミレスの工房に入り製作技術を習得し、つくられたPBマークのギターはセゴビアが愛用し有名となりました。

1969年に独立をして、マドリードにギター工房を開いきました。
ホセ・ラミレスによって画期的に改良されたギターはベルナベによって受け継がれ、素晴らしいギターがこの工房から誕生してゆきました。

より以上によく鳴る高い品質を求めたベルナベは、力木の構造をいろいろ変えたり、材料を変えたりして研究したが、独立直後に製作されたギターを越える良く鳴るギターの製作は難しく、研究はその後も続けられ現在の素晴らしいギターとなりました。

1973年に製作された10弦ギターは、ナルシソ・イエペスが愛用し、1974年にはミュンヘンで開かれた国際手工芸展示会では、金賞を獲得しました。
1980年代の始めに息子が父のもとでギター修行を始め、マドリードに広いギター工房を建て、親子で最高級のギター製作をめざしました。

上記全てクロサワ楽器様より引用

石田ゆり子さんのクラシックギターの先生は?

事実は分かりません。
私は、ギタリストの福田進一氏である可能性が最も高いと思っています。
福田進一氏がOTTAVAでオンライン配信しているコンテンツのゲストに
石田ゆり子さんが来ておりましたのも私の考察の要因です。
ただ、福田進一氏は演奏や録音の音楽活動で忙しい方ですので、
予想は外れているかもしれません。

クラシックギターでは「メーカー」とは言わない

300万円~3000万円の最高級のクラシックギターは
製作家のルーツとなる国の文化や本人の楽器に対する考え方が
音色や鳴りに現れます。

理屈を説明するのは難しいのですが、
製作の工程を簡略化すると音は没個性になりますし
製作に関与する人の数が増えると、無意識にアイデアが混ざり
狙った音を実現出来ません。
作業工程で分業したとしても、音に関わる重大な部分は
製作者本人(例えばベルナベやラミレス本人)が作業します。

歴史に名を残す絵画や彫刻等が個人によって作られるのと同じで
クラシックギターの文化の中でも無意識の中で
「圧倒的な個人が作ったものが最も素晴らしい」という
考え方があると思われます。

「メーカー」というと、会社等の組織で複数人が製作に関わっていることを
思い浮かべますので、
「楽器のメーカー」という言葉は
クラシック音楽の世界ではあまり使いたがらない
です。
(英語なら単純にmekarで作り手を指すと思いますが)
もし複数人で作っていたとしても、
ギターなら「ホセ・ラミレス」「パウリーノ・ベルナベ」、
ピアノなら「スタインウェイ」、ヴァイオリンなら「ストラディバリウス」
のように個人の名前で楽器を呼びます。
元が個人の名前だったとしても、日本人は
フェンダーやギブソン、テイラーを人の名前として意識していない
ので会社(メーカー)が作る「楽器のブランド名」と認識されている印象です。

石田ゆり子さんの腕前は?

お世辞抜きでとても上手だと思います。
楽器の上達においても
「手先が器用である」「運動神経が良い」方は上達が速いです。
(楽器をやるならそういったことから逃げない方が良い)
石田ゆり子さんは水泳で神奈川県の代表に選ばれたこともあるそうで、
ギターの学習にも運動神経が活かされているのでしょう。
ギターも体幹の強さが「疲れずに良い音を出す」ことに少なからず影響します。

1弦キンキン問題

石田ゆり子さんはインスタグラムの練習動画で
1弦がキンキンすることについてコメントしていました。
https://www.instagram.com/p/CA-RL_iH1yT/?hl=ja
https://www.instagram.com/p/CA-ThvInvJj/?hl=ja

私もギターを始めた当初、ギターの1弦の音がキンキンして聴こえる、
ささくれだってカサついて聴こえることにずっと悩んでいました。
余計なお世話も甚だしいですが、
この問題に関する解決策は以下の記事に書いております。
クラシックギターの1弦の音がキンキンすることへの対策を考える。

石田ゆり子さんの場合、映画でのギタリストとの人脈もあり、
どなたであろうとも素晴らしい先生に習っていることと思います。
そのため、爪を磨いたり、弦と接する面積を増やしたり等の
技術的な工夫は既に行っていることと思われます。
根本的な解決策は恐らく「ギターを表面板が松のものに変更する」しかありません。

表面板が杉(シダー)のギターで1弦をキンキンせずに出せる人は
奏者本人のタッチが柔らかい、倍音を出しやすいタイプのタッチの方です。
1弦がキンキンしやすい方は明瞭なはっきりした音を出しやすいタッチなので、
1弦が割れにくく密度のある表面板が松(スプルース)の楽器を是非弾いてみて下さい。
音色の個性は奏者本人が無意識に望んでいるものなので、
相性の合っていない杉の楽器を弾いていて
練習でちょっとキンキンしなくなったとしても
曲に没頭して弾くと(奏者の個性が顔を出すと)
またキンキンしてきてしまいます。

今回の記事は以上となります。
最後までご覧頂き、誠に有難うございました。