演奏技術

右手のプランティングの重要性を整理する。

クラシックギターの右手の奏法のひとつに「プランティング」というものがあります。
「プランティング」は「右手の指を弦の指にセットしてから弾く」という弾き方です。

私は今まで「なんでもかんでもプランティングする!」という考え方には
否定的だったのですが、あながち言い過ぎでもないかもと思うようになりました。
(プランティングそのものに否定的だったわけではないです)

今回の記事でプランティングに関する考え方を整理します。

はじめに、右手で弦を「弾く」とは

クラシックギターにおいて、弦を「弾く」という動きは、
右手の指が弦に圧力を加え、弦が指を避けるものです。

弦を「引っかく」「叩く」という動きではありません。
クラシックギターで「引っかく」意識で弾いている方は技術面に不安がある方が多いのではと思います。
(ボサノヴァ等の他ジャンルや種類の違うギターはそうではないと思います。)

この「右手の指が弦に圧力を加え、弦が指を避ける」という動きをするためには、
弦に指を置く(プランティング)するしかないのです。

プランティングによりギター演奏は簡単になる

右手について、クラシックギターを簡単に弾く方法は2つあると思っています。

そのうちのひとつが今回のテーマである「プランティング」です。
弦に指をセットしてから弾くことで大幅にミスを減らすことができます。

もうひとつは「音が切れることを許容する」ことです。
プランティングすると、弦に指を置くので音が切れます。
プランティングするためには「音が切れることを許容」しなければなりません。
音が途切れてしまうことがプランティングのデメリットです)

では、「レガートに弾く際はプランティングが使えないのか」と言われると、そうではないです。
ごく僅かな音の分断であれば、充分レガートに聴こえます。
音を分断させずに弾きたい場合であっても、この僅かな音の間を感じ取って
プランティングをするべきです。

「絶対に音が切れてはいけない」と思うのに対して、
「指をセットしたごく僅かの時間は音が切れても良い」と思って弾くと
ギター演奏の難易度は大幅に下がります。

「音が切れても良いと思うこと」
「僅かな時間、音が分断されたのを聴き取って弾くこと」
はクラシックギターの右手に関して言えば、私のギター経験の中で最も大きな発見です。

メリット「弦に効率良くエネルギーを伝えられる」

プランティングのメリットは「弦に効率良くエネルギーを伝えられること」なのですが、
それにより実際に何が得られるかを説明します。

音質、音量の向上

プランティングについて、リカルド・ガジェン氏が
「弦の代わりに椅子を滑らせる例え」を使っていました。
プランティングしていない状態から椅子を押すと、椅子は倒れてしまいますが、
プランティングして(椅子に手を沿えて)椅子を押すと、椅子は滑らかに滑っていく
という内容です。

プランティングすると、力に頼らずに音質は太く、音量は大きくなります。

また、プランティングしたら細い音が出せないということはありません。
音を出す前に「出したい音をイメージすること」が重要です。

省エネで演奏できる

演奏していて、大きな音や速いパッセージが続く場面でも、
プランティングを意識していれば疲れにくくなります。

プランティングの流れとしての
「①弦に指を置く」「②圧力を加える」「③弦をリリースする」が出来ていれば、
「①弦に指を置く」の際に手の力みはゼロの状態になっているはずです。

弦ごとの抵抗の変化に左右されない

どんなに速弾きのときでも、プランティング的な感覚を意識すべき
私の場合は思いました。
これは人によると思います。

空中から素早く連続して弦を叩く奏法イメージして速弾きしていると
私は弦ごとの速弾きの最大速度が大きく変わってしまいました。

本来、指から発生する力に比べれば、弦ごとの太さの違いは大した差ではないです。
しかし、空中から弦を叩く弾き方をしていると、
エネルギーの伝達効率が悪いので、弦の抵抗の影響を大きく受けてしまったようです。

プランティングすると、速弾きしても弦ごとの抵抗を感じにくいのは
個人的に大きな発見でした。

これが当てはまらない方は、
「指を高速で動かして、仮に弦を弾いたとしても同じ指の動きを続ける」ことが
出来る方です。
抵抗に躊躇せず弾ける方は、速弾きではプランティングは不要でしょう。

 

今回の記事は以上となります。

最近の記事で、上達に必要な要素の言語化が完了しつつあるので、
コンクールに向けて身体に叩き込みたいと思います。
(記事ばかり書いてもギターは上手くなりません!)

最後までご覧いただき誠に有難うございました。