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エドゥアルド・フェルナンデス氏の講義を聴講しました。

2019年9月8日に昭和音大にて行われたエドゥアルド・フェルナンデス氏の講義とマスタークラスを聴講してきました。

個人的に出張等の疲れがあり参加するか悩んだのですが、前日にアルトフィールドにて開催された講義とマスタークラスを聴講した方達の喜びの声をネット上で拝見しました。
千載一遇の機会だと改めて思い直し、参加した次第です。

昭和音大の会場に着いたところ、オケの練習が出来るような部屋がほとんど満員でしたので、40人以上の方が聴講されていたのではと思います。

当初の印象

エドゥアルド・フェルナンデス氏について、録音は良く聴いていたのですが、直接お目にかかるのは初めてでした。

演奏を聴く限りの印象は「太く暖かい落ち着いた音で、どこか不思議な雰囲気」を感じていました。

テクニックに関する出版物があるのも知っておりましたし、大変造詣の深い方だと伺っておりましたので、勝手に学者タイプの気難しい方なのかなと思い込んでおりました。
(全くの偏見でした)

講義について

昭和音大にあまり慣れておらず遅刻してしまい、冒頭20分程のイントロダクション(恐らく重要)を聞けませんでした。

講義の内容はピアノのツェルニーや声楽のマヌエル・ガルシアのメソッドに基づく楽譜の読み取り方、当時の演奏習慣でした。

音楽が演奏家や教養人だけでなく一般愛好家へ普及する中で、専門家の中では当然のこととされていた演奏習慣がメソッドの中に記載されるようになりました。

詳細は書きませんが、以下のことを説明しておりました。

  1. 拍子の表記による速度の違い
  2. 速度記号の解釈(アンダンテの速度)
  3. ツェルニーが記載しているレガーティッシモ、レガート、メゾスタッカート等について
  4. 大小のフレーズとその間について
  5. 音価による弾き分けについて
  6. ソルの第七幻想曲の伴奏の違いとテンポの読み取り方

マスタークラスについて

講義中も物腰の柔らかい方だと思っておりましたが、マスタークラスの際も同様でした。

受講生に「コンクールや発表会ではないから、緊張しないでね」と優しく声を掛けていました。

左手で音楽をアーティキュレートするのを怖がらないでね」という言葉も非常に印象に残りました。

直前の講義で説明のあったテンポの読み取り方がマスタークラスでも使われており、実践的でロジカルでありながら極めて自然な音楽になる指導でした。
各パッセージの表現に関する指摘も、楽譜から深く読み取っており、非常に説得力がありました。

ソルの右手の使い方と左手で音を切る話は最重要でしょう。

ソルについて、マスタークラスを通じて実践編は私が参加した2日目でも聴くことが出来た訳ですが、詳細に説明されたであろう1日目の講義の内容が否が応でも気になります。

じじいサマスクでご一緒した高校生2人もマスタークラスを受けていて「短時間で彼らはこんなに変わるのか」と驚きました。
(おじさんも頑張ります)

まとめ

エドゥアルド・フェルナンデス氏ご本人にお会いするまでに演奏から感じていた印象を、マスタークラス等でギターを手に取った際にも感じました。

余分な力が入っていない柔らかい不思議な印象なのですが、その秘密を少し垣間見たような気がします。

楽譜を正しく読み取って適切な内容の表現をしているので、強引さや力みが無いのです。

最近、私もレッスンで「そこは何かしようとせずに普通に弾けば良いですよ」という指摘を頂くのですが、通じるものがあると思いました。

過剰な表現を廃しているからこそ、力の抜けた豊かで自然な演奏が出来るのだと思います。

エドゥアルド・フェルナンデス氏の演奏を聴いて、音の取り扱い(重い、軽い、長い、アーティキュレート)を感じ取ることが出来れば、多くを学ぶことが出来ると思います。

最後までご覧頂き、誠に有難うございました。